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増える患者、疲弊する院長…二診制・代診の実現が難しい理由

5/14(火) 10:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

今回は、クリニック開業における旧医院のカルテの保管方法や、増加を続ける患者への対応策等を見ていきます。※勤務医よりさらに忙しく、すべての責任がのしかかる「開業医」。しかしそこには、自らの創意工夫が収益につながる楽しさや、やりがい、手ごたえといった「経営者」だからこそ感じられる醍醐味があります。本連載は、中内眼科クリニック院長・中内一揚氏の著書である『つぶれないクリニック』(兵田印刷工芸株式会社出版部)より一部を抜粋し、開業医をめざす医師に向け、「つぶれないクリニック」経営の方法を紹介します。

新規開業で電子カルテ利用なら「倉庫」は不要だが…

現在では使い易さ、インパクト、情報量を考えて電子カルテを選択するのが賢いでしょう。医院を継承するときに一番問題となるのが、旧医院カルテの保管・取扱いではないでしょうか。無駄なスペースは極力減らしたいものです。

●院内カルテ庫の省スペース化 

新規開業で、電子カルテからスタートする医院であればカルテ庫は必要ありません。

継承開業で紙カルテから電子カルテに移行する場合は最低5年分の紙カルテを置いておき、そのうち直近2年分を院内に、それ以前の分を倉庫に置いておくとよいです(法律では、診療完結の日から5年間の保管が義務付けられていますが、医療訴訟が増えているため、可能なら10年分置いておくと安心です)。院内にはカルテラックが一つあれば足りるようにしましょう。

新規初診の患者さんは電子カルテのみなので一番楽なパターンです。継続再診の患者さんは紙カルテを出してもらって、内容をサマリーしたものを電子カルテに記載し、終われば紙カルテは倉庫行きにします。特に分厚いカルテの人はしばらく院内に保管し、数回参照するとよいでしょう。旧院からの患者さんで、前回の受診から時間が経ちすぎて紙カルテがない初診の患者さんがいますが、これはレセコンのデータ移行で、最終来院日や以前につけられた病名だけは分かります。

大学病院などで、紙カルテを電子カルテに移行した経験のある先生は多いでしょう。クリニック規模では、あれほど大変ではありませんが、やることは同じです。とにかくサマリーを書いて、人力で移行すること。しかし、労力と時間には限界があります。まずは、前院長が覚えているような、今までの経過が複雑な人や、よく来院している人のカルテから処理しましょう。あとは、実際に診察に来られたときに重要なところを抜出し、その日の診療に支障が出ないように間に合わせます。入力が間に合わないときは、旧カルテのスキャンをして、情報として取り込みをすればいいでしょう。半年~一年、旧カルテを出せば、あとは自然に必要なくなっていきます。

カルテを処分する場合は、業者に頼むか、自分で直接ゴミ処理場に投棄しに行くかですが、個人情報の塊ですから、普通ゴミには捨てられないので要注意!

電子カルテの場合、クリニック規模では5年や10年でサーバーが一杯になることはまずありませんので、今のところ廃棄に関してはあまり議論されていません。

旧電子カルテから新電子カルテに移行するときは、会社が違うとまず自動では無理です。残念ながら紙カルテと同様、サマリを書くしかありません。ただし、レセコンデータは、移行できることが多いですので互換性のあるソフトを選ぶのが良いでしょう。

●カルテ番号

カルテ番号は前院の続きでも、新しく始めてもよいです。特に決まりはありません。例えば、前院のカルテ番号が20212番で終わっているならば、新規は20213番から始めてもよいですが、番号が近いと新規か継続かわかりにくいので、30001番から始めればどうでしょう。そうすれば30000番台以降の患者さんは新規開業してからの方だということがすぐに分かります。

もっと変えたければ00001Aなどもありですが、カルテソフトとレセコンソフト両方での患者番号検索が面倒にならない文字列で管理するのが大事です。

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最終更新:5/14(火) 10:00
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