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消えない「衆参同日選」説、衆院解散はあるのか

5/15(水) 6:10配信

東洋経済オンライン

 その一方、13日に内閣府が発表した3月の「景気動向指数(速報値)」で景気の基調判断が6年2カ月ぶりの「悪化」に下方修正されたことも、同日選論を加速させた。立憲民主党の長妻昭代表代行は「消費税率引き上げ先送りのダブル選もゼロではない」と述べ、国民民主党の玉木雄一郎代表も「通常なら国会終盤で内閣不信任決議案を出すことになるので、与野党が最終的に相まみえる時が近づいてきている」と会期末解散の可能性に言及した。

■同日選でも改憲勢力維持は困難

 そもそも、首相にとっての同日選断行は「自民党の勝算次第」(閣僚経験者)とみられている。過去2回の同日選はいずれも衆参で自民が圧勝しているからだ。しかし、「(過去2回は)選挙制度が中選挙区で、現在の小選挙区とは条件が異なる。首相の急死や抜き打ち解散という特殊事情によるもので、今回とは状況が違う」(首相経験者)のも事実だ。

 そうした中、安倍首相は13日の自民党役員会で、憲法改正をめぐって「議論しなくてよいのか」と口をとがらせた。衆参両院でいわゆる改憲勢力が「3分の2」を維持している中で、国会での憲法論議が遅々として進まない現状へのいら立ちからの発言だが、党内では「改憲を争点に解散する考えでは」(若手)と受け止める向きもあった。

 ただ、夏の参院選後に改憲勢力「3分の2」を維持するのは困難視されている。自民党にとって6年前の65議席という記録的大勝を超える議席獲得が必要となるが、「現状では余程のことがない限り不可能で、仮に、同日選を断行しても、その状況は変わらない」(自民選対)とみられているからだ。

 自民党は2017年の衆院選で284議席を獲得し、大勝しているが、「今回同日選を断行しても、衆院の大幅議席減は避けられず、3分の2維持も困難」(同)との見方が支配的だ。2017年は旧民進党が選挙直前に大分裂し、野党が候補者調整もできずにバラバラで戦ったことが、自民に「漁夫の利」をもたらした。しかし、野党共闘が本格化すれば、「自民は260議席程度が上限」(選挙アナリスト)とみられている。同日選にした場合の参院での議席増は2~3議席とみられ、「リスクの割にデメリットが大きい」(公明幹部)。だからこそ、首相サイドからも「参院単独でも負けないなら、わざわざ同日選にして衆参両院で3分の2を失うようなことを首相がやるはずがない」(側近)との声が出るのだ。

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最終更新:5/15(水) 6:10
東洋経済オンライン

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