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ブロックチェーンによるIDの分散管理を目指すマイクロソフト、その高い理想と課題

5/16(木) 19:12配信

WIRED.jp

マイクロソフトは、ユーザーアカウントの完全支配に終止符を打とうとしている。同社の認証技術はクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」を含む多くのサーヴィスで使われているが、この管理をユーザー自身に移管する方針を明らかにしたのだ。

実録:1000万円相当のビットコインは、こうして永久に失われた

このプロジェクトを実現するのが、仮想通貨(暗号通貨、暗号資産)のビットコインを支えるブロックチェーン技術である。問題は、ユーザー側が本当にそんな責任を負ってもいいと考えているのか──という点だろう。

分散管理されるアイデンティティ

ブロックチェーンの推進派にとってデジタルIDは非常に大きな可能性を秘めたアイデアだが、実用化の見通しは立っていない。仕組みとしては、複数のプラットフォームをまたがって使える認証情報を設定し、マイクロソフトのアプリケーションすべてでこれを採用する。「Facebook Connect」に近いものを想像すればいいだろう。

ただ、Facebook Connectではフェイスブックがすべてを管理するのに対し、「アイデンティティ・オーヴァーレイ・ネットワーク(ION)」と呼ばれるブロックチェーンを利用したマイクロソフトの新システムでは、ユーザーがこの責任を負うことになる。デジタルIDの支持者は、こうすれば企業がユーザーのネットでの活動を監視できなくなり、プライヴァシー保護につながると主張する。

データをどこかにまとめて保管する必要もないので、個人情報の大規模な漏洩といったことも減るだろう。将来的には、保険証やパスポートといったより機密性の高い情報もデジタル化され、分散型ネットワークで管理する時代になるかもしれない。

ただ、ネットが細分化されている現在の状況を考えれば、そんな未来がやって来るのは遠い先のことだ。デジタルIDを広範に機能させるには、さまざまなプラットフォームでアカウントを統合する必要がある。さらに理想を言えば、異なるブロックチェーンのシステム同士でも相互運用が可能になることが望ましい。

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最終更新:5/16(木) 19:12
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