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家族まで不幸に…「悪質ケアマネジャー」から逃れるには?

5/16(木) 8:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

本記事は、2017年6月23日刊行の書籍『人生を破滅に導く「介護破産」』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本来、施設の種類によって「入居」「入所」と書き分けるべきですが、文章の分かりやすさに配慮し、すべて「入所」に統一しています。

 「ケアマネにすべてお任せ」では家計が危ない!

ケアマネジャーは、介護が必要な人やその家族と、介護サービスを提供する施設や業者とをつなぐ、中心的な役割を担うので、相談がしやすく信頼できる人を選ぶことが重要です。

介護保険サービスは要介護度に応じて、介護保険の給付を受けられる上限額が決まるので、ケアマネジャーは利用者のニーズをよく踏まえた上で、限度額を超えない範囲でケアプランを作成します。たとえ認定された要介護度が同じだとしても、使うべきサービスは一人ひとり異なります。生活援助なのか、身体介護なのか、リハビリなのか、家族構成や家庭の状況、要介護者の性格なども考慮して、見極めなければなりません。

さらに、介護サービスの開始後も定期的に利用者のもとを訪れ、サービスの状況や健康状態を把握する必要があります。

ケアマネジャーは、利用者負担額の計算や支給限度額の確認といった給付管理業務も請け負います。現在、サービス事業者の数もサービスの種類も多様になり、費用の算出方法もさまざまなので、常に最新の情報と幅広い知識を得ることが求められます。

そのためケアマネジャーの責任は非常に重く、介護の上位資格に位置しています。ケアマネジャーになるには、実務を5~10年以上経験した上で、介護支援専門員実務研修受講試験に合格後、合計32時間以上実施される実務研修を修了し、各都道府県の介護支援専門員名簿に登録して、介護支援専門員証の交付を受けることが条件になっています。

しかし一部には、利用者や家族の考えは二の次で、自分の考えたケアプランを押し通そうとしたり、予算を度外視した高額な介護サービスを押しつけたりするケアマネジャーも残念ながら存在するというのが現状です。

また、特定の施設から紹介料という形でお金を受け取っていて、不人気で定員が埋まらない施設を熱心に勧めるという人もいると聞きます。以前に紹介したBさんのケースも、病院系列の居宅介護支援事業所に席を置くケアマネジャーが、病院の経営優先で、在籍する病院の系列施設に誘導し、利用者のADL(日常生活動作)を著しく下げてしまうという悪質なものでした(関連記事『 まるで姥捨て山?「介護サービス・制度」への無知が招く悲劇 』参照)。

こうした状況を受け、厚生労働省の検討会などでケアマネジャーの資質に関する厳しい意見が相次ぎました。適切なアセスメントができていない、利用者のADLやQOL(生活の質)の改善を図ることができていない、医療サービスとの連携がとれていない、利用者が孤立化している、といったものです。

そこで、2016年度からは研修内容の見直しや、資質の向上に関する努力義務が課せられるなどの制度改正が行われ、行政側も動きはじめています。

こうした現状を認識して、「よく分からないのでケアマネさんにお任せします」という安易な考えが、利用者や家族の不幸を招くケースも少なくないということを心に留めておいてください。

また、ケアマネジャーに対する周囲の評判も参考になりますが、いくら周囲の評判がよくても、利用者や家族との相性が合わないケースもあります。「おかしいな」「合わないな」と思ったら、遠慮せずにケアマネジャーの変更を申し出てください。また、知人などから勧められたいいケアマネジャーがいれば相談するといいでしょう。

ケアマネジャー本人や事業所に伝えにくい場合は、自治体の窓口や地域包括支援センターに相談したり、別の事業所経由で変更を申し出たりすることも可能です。ケアマネジャーや事業所が変わっても、利用している介護保険サービスの継続ができます。

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最終更新:5/16(木) 8:00
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