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達川光男氏が診断!カープ逆襲のカギは?

5/17(金) 11:05配信

週刊ベースボールONLINE

“足攻”からG戦勝ち越しそこに浮上の目を見た!

 打線についてはね、みんなそこそこ調子は戻ってきましたよ。4月のことを考えれば、だいぶ上がってきた。バティスタ、野間(野間峻祥)、安部(安部友裕)、と、それなりの数字を出してるから。チーム打率も、よくここまで戻してきたと思うよ。

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 ただその中で、田中広輔が、今ちょっと調子が悪いんで、全体が乗り切れていないということでしょう。

 田中はここまでフルイニング出場を続けて攻守走に相当頑張ってきた。彼がいなかったら去年までの3連覇はできていないわけだから。チームとしては何とか復調を待ちたいところだよね。

 練習では状態は悪くないんだけど、ちょっとヒットを欲しがって、体の開きが早くなってるかな。もともと、左投手のスライダーなんかも、開かずうまく打つ選手なんだけどね。もうちょっとかかるかな……、本人も暗くなってはいないし、そろそろ打ち出すとは思うけれども。

 鈴木誠也は、足の状態さえよければ心配はいらんと思うよ。ちょっと休んだりしていて、復帰直後は良くなかったけど、最近はグッと集中力が出てきているし、きっちりセンター方向に打てているから大丈夫。あとはケガをさせないように、状態を維持してもらえば。大勝や大敗のときには代えたほうがいいと思うけどね。長野久義もまあ、温かくなれば打ち出すでしょう。あまりピンチヒッターというタイプではないしね。

 全然焦る必要がないというのは、周りの状況もある。今年のセ・リーグを見ていると、たぶん80勝できるチームはないよ。引き分けを考えなければ、79勝64敗で行ければいい。貯金15個作れれば優勝できるよ。

 5月3日から5日に巨人に2勝1分けだったのは大きい。あそこを負け越してたら厳しかったと思うけど。特にその第1戦よね。メルセデスに対して、けん制を2球続けては来ないとかいうところを研究してヒットエンドランをかけたり、ベンチが動いて勝ちを取った。打線も、対左打者の被打率が高いメルセデスに対して、左対右にこだわらず、西川(西川龍馬)、安部と並べたりね。今までは選手任せという感じだったけど、そうやって自分たちなりに対策を練っているし、スクイズをやったり、スリーバントをやったり、ヒットエンドランをやったりということも増えてきた。いい形になってきたんじゃないかな。

 會澤(會澤翼)も元気になってきたし、あとはとにかく田中待ち。田中が復調して2割5分ぐらいまで戻してきたときには、カープはトップに出てると思うよ。あとは松山(松山竜平)か。やっぱり田中、松山が入っていて打ってこそ、本来のカープ打線の姿だから。

 オーダーは今みたいな感じでいいんじゃないかな。オーダーを固定したから勝てるというもんでもないし、今のカープの野球は全体でやる野球だから。固定するのは二番の菊池涼介、三番・バティスタ、四番・鈴木誠也だけでいい。あとはどうしたら得点が取れるか、だけ考えて組めばエエと思うよ。でもやはり、田中が一番に戻ってくれば一番落ち着くけどね。

PROFILE
たつかわ・みつお●1955年7月13日生まれ。広島県出身。右投右打。広島商高から東洋大を経て、ドラフト4位で78年に広島入団。80年代から90年代初頭にかけてレギュラー捕手として活躍。頭脳的なリードで投手陣を引っ張り、6度のリーグ優勝、3度の日本一を経験した。ベストナイン3回、ゴールデン・グラブ賞3回。99、2000年には広島監督も務めたほか、ダイエー・ソフトバンク、阪神、中日のコーチも歴任。

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最終更新:5/29(水) 20:40
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