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“里親”は全国15万人、被災地に人を呼ぶソックモンキー秘話

5/17(金) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 東日本大震災から8年、復興という目的を超え、地域ビジネスに成長したプロジェクトが登場している。宮城県東松島市にある陸前小野駅前応急仮設住宅の集会所で被災した女性たちによるソックモンキー「おのくん」製作・販売プロジェクトもその1つ。「おのくん」の人気は、全国に広がっている。今や、購入者、“里親”の数は全国に15万人。5月4日には、生誕イベントが同市で開かれ、全国から“里親”が訪れた。東松島市に人を呼び込む「おのくん」はいかにして生まれたのか? そのストーリーが、3月に発売されたライター・飛田恵美子さんの著書『復興から自立への「ものづくり」福島のおかあさんが作ったくまのぬいぐるみはなぜパリで絶賛されたのか』に収録されている。飛田さんは震災後、東北で立ち上がったものづくりによる復興プロジェクトを数多く取材してきた。今回、21個の物語が綴られた同書から、「おのくん」の誕生秘話を紹介する。

【写真】被災地で作られたキュートすぎ!くまのぬいぐるみ

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 エサ(材料)は靴下と綿。口癖は「おら、おのくん。めんどくしぇ」。「おのくん」は、陸前小野駅前応急仮設住宅の集会所で被災したお母さんたちが一つひとつ手縫いで製作するソックモンキーです。ひょうひょうとした性格と愛らしい風貌から“里親”希望者が続出。招き猫ならぬ“招き猿”として、全国から東松島に人を呼び込んでいます。

◆はじまりは、仮設住宅に届いたソックモンキー

 日本三景として有名な松島の隣にある東松島市。静かな風情のあるまちですが、東日本大震災の津波によって受けた被害は甚大でした。観光施設や民宿の大半は流されて見る影もない状態になり、住民の多くは仮設住宅へ。そのうちのひとつ、JR仙石線陸前小野駅前仮設住宅で自治会長を務めることになったのは、個人事業主として仕立てやお直しの仕事をしていた武田文子さんです。仮設住宅の入居者たちが暇そうにしているのを見て、何かみんなで取り組めるものがないかと探しはじめました。

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最終更新:5/17(金) 13:20
NEWS ポストセブン

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