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コーヒー農園で鳥が危ない、異例の大規模調査で明らかに

5/17(金) 7:11配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

265種6万羽を12年調査、熱帯の森の「スペシャリスト」が減少、コスタリカ

 米国では毎日4億杯のコーヒーが飲まれている。しかし、至福の一杯を味わいながら、熱帯に暮らす鳥たちが受けている影響を意識する人はほとんどいない。

ギャラリー:世界の美しい鳥たち

 中米のコスタリカは、コーヒー農園が広がる熱帯の国の1つだ。そしてこのたび、コスタリカで12年かけて行われた大規模な鳥に関する調査結果が4月29日付けで「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表された。

 調査を行ったのは、米ユタ大学の生物学者であるチャアン・シェケルジュール氏のチームだ。氏らはコスタリカの19カ所で、265種5万7255羽の鳥に標識を装着。生態系の健全性を示す重要な指標である熱帯の鳥たちが、変わりゆく農村部において、パッチワークのような生息環境でどのように暮らしているかを明らかにした。

 調査では(あまり木陰のない)コーヒー農園の鳥たちと森林の鳥たちを比較。論文によれば、コーヒー農園の木陰が7%から13%に増えるだけで、鳥たちの個体数も大幅に増加するという。この研究はナショナル ジオグラフィック協会も支援した。

 農業は熱帯地域で種が消失する主な要因だ。調査の結果、木陰のあるコーヒー農園(成木の木陰でコーヒーを栽培する「シェードグロウン(日陰栽培)」とは異なる)でも鳥たちは減少しており、広大な保護林の代わりにはならないことがわかった。コーヒー農園とあらゆる規模、種類の森林を総合すると、個体数が増加あるいは安定している種より、減少している種のほうが6割ほど多かった。唯一の例外はコスタリカとパナマにまたがるラ・アミスター国立公園だ。コスタリカ側の面積は約3500平方キロメートルで、鳥取県にほぼ匹敵する。

 ではいったい、何が問題なのだろうか?

「鳥の多様性は生態系の総合的な健全性を測るとても良い指標です。だからこそ人々はこのような研究にもっと関心を持つべきです」と、米スミソニアン渡り鳥センターの地理学者として保全研究と啓発活動に携わるロバート・ライス氏は話す。なお、氏は今回の研究に参加していない。

「コーヒーを飲む人は関心を持つべきです。コーヒーを飲むたび、地球には足跡が残ります。その足跡は鳥たちに良い影響を与えるのでしょうか? 今回の研究を見れば、この疑問の答えがはっきりわかります」と、米ウィスコンシン大学マディソン校ネルソン環境研究所の所長ポール・ロビンズ氏も述べている。

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