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ビートルズ時代からどこまでも自然体、ジョン・レノンという気取らないスタイル パート4

5/17(金) 6:06配信

Pen Online

第4回「ジェームスロック」のキャスケット

1940年10月9日、ジョン・レノンは英国のリバプールで生まれました。父は船員だったアルフレッド、母は映画館で働いていたジュリア。しかしジョンが生まれるとすぐに夫婦仲は悪化、少年時代のほとんどをジョンはジュリアの姉メアリー、通称ミミ伯母さんの家で過ごしました。
10代で音楽に目覚めたジョンは、故郷リバプールでポール・マッカートニーとジョージ・ハリソンに出会い、音楽活動を開始、その後、ザ・ビートルズを結成、最後に加わったリンゴ・スターとともに、『Love Me Do』(62年)で、メジャーデビューを果たします。ザ・ビートルズは社会現象とも言えるブームを世界中で巻き起こしますが、70年に解散してしまいました。
解散後、ジョンはソロ活動に入り、71年には『Imagine』(71年)を発表、音楽活動以外に平和運動などにも積極的に参加します。80年には『Double Fantasy』を発表、ワールドツアーも計画される中、悲劇が襲います。ニューヨークの自宅前で狂信的なファンの凶弾に倒れたのです。40歳という若さでした。
まさにレジェンド中のレジェンド。今回は、ジョン・レノンが愛用したアイテムを通して、ジョン流の気取らないスタイルを追います。

ダコタ・ハウス前でジョンが凶弾に倒れたとき身につけていた、「白山眼鏡店」のセルロイド製の眼鏡。

「SUMMER MUIRFIELD CAP」がモデル名です。ジャケットスタイルからカジュアルまで、さまざまな着こなしにマッチします。ロンドンにある世界最古の帽子店、「ジェームス ロック」で製作された、まさに逸品です。

『ヘルプ!4人はアイドル』(1965年)は、ザ・ビートルズの2作目の主演映画です。リンゴ・スターがはめていた指輪をめぐってメンバーがトラブルに遭遇するコメディ映画。もちろん彼らのヒット曲がちりばめられ、話題を集めた映画です。
この劇中でジョンがかぶっていたのが、黒のキャスケットです。4人全員が全身黒というスタイルでスキーをするシーンがあり、シルクハットをかぶったジョージの隣でジョンはこのキャスケットを身に着けています。
このキャスケットは英国の老舗「ジェームスロック」のものと言われています。「ジェームスロック」はロンドンのメイフェアにあり、1676年創業という世界最古の帽子店です。チャーチル首相、ネルソン提督、チャップリン、ダイアナ妃、白洲次郎など、そうそうたるセレブリティを顧客にもっていました。ジョンもその顧客のひとり。そんな縁から映画でもこの老舗のキャスケットをかぶっていたのでしょう。
老舗、しかも帽子専門らしく、「ジェームスロック」では現在でもジョンが愛用したモデルと同じようなクラシックなキャスケットをつくっています。これは「19 SUMMER SKIPPER」というモデルで、8枚はぎのボリューム感あるクラウンを備え、前方にだけ短いつばの付いたつくりが、キャスケットのお手本とも言えるデザインです。黒一色のカラーリングがジョン愛用のキャスケットを連想させます。

文:小暮 昌弘 写真:宇田川 淳 スタイリング:井藤 成一

最終更新:5/17(金) 6:06
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2019年 09月01日号

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