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サブスクへの移行、パブリッシャーが直面する技術面の悩み

5/17(金) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

不確実性とさらに多くの作業

デジタル広告のエコシステムは常に変化する一方で、影響力を持つ企業・団体とツールの内容はほぼ決まっているため、ベンダーは主なアドテクプロダクトとうまく機能するプロダクトを開発する必要がある。消費者収益スペースは異なり、パブリッシャーが消費者との関係を構築または管理する方法のルールを設定しているのは、わずか数社の巨大企業だ。

さらに、現在市場で販売されている選択肢の限られたエンドトゥーエンドソリューションは高くつく可能性があり、eメール、CRM、DMP、そしてその他のサービスにセールスフォース(Salesforce)を選択すると、1年間に50万ドル(約5500万円)以上の費用が必要になるだろう。消費者向け技術分野における企業の大半は、そのプロセスのひとつの側面だけを取り扱っている。パブリッシャーとベンダーが複数のプロダクトをつなぎ合わせることを検討するなか、それはより不確実性とさらに多くの作業の両方を生み出す。

「どのツールが連携して機能し、実際に互いをサポートするのかがわかるのは、まだまだ先のことだろう」と、ウィルズ氏は語る。

プラットフォーマーの動き

GoogleとFacebookはその間、パブリッシャーによるサブスクリプション促進を助ける一連のツールをそれぞれローンチした。しかし、両社ともいまだにテスト段階にあり、多くのパブリッシャーは、この2社にどのような形であれ顧客関係の管理を任せることに対して警戒をしている。

GoogleとFacebookのサブスクリプションプロダクトもまた、小・中規模のパブリッシャーたちにとっては非常に扱いづらいものであることには変わりがない。提携する17のパブリッシャーとともに「サブスクライブ・ウィズ・グーグル(Subscribe with Google)」をローンチしてから1年後、約48のパブリッシャーが業務へそのプロダクトの統合を始めているが、それを完全に実装しているパブリッシャーは20にも満たない。より規模の小さいパブリッシャーが消費者収益を求めることを支援するために、Googleは代わりにローカル・メディア・アソシエーション(Local Media Association)、ローカル・メディア・コンソーシアムおよびFTIコンサルティング(FTI Consulting)と提携してサブスクリプション・ラボを立ち上げた。

ほかのコンシューマテックベンダーは、パブリッシャーたちの抱える問題をもっと解決できるようにプロダクトの拡大を試みている。たとえば、ペイウォールテクノロジーとして始まったピアノ(Piano)はニューズメイト(Newzmate)というESPを2月に買収した。2019年初頭に、パブリッシャーによる読者のeメールアドレス取得を助けるために設計されたポップアップツールで起業したバウンスエクスチェンジ(BounceExchange)は、デバイスアイデンティティ・ソーリューションプロバイダーとして自らを売り込みはじめた。

「すべてがシームレスな体験でなければならない、というのが我々のビジョンだ」と、ピアノのシニアバイスプレジデント、マイケル・シルバーマン氏は述べている。

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最終更新:5/17(金) 8:10
DIGIDAY[日本版]

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