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<解説>月の裏側でマントル物質を発見か、中国、どういうこと?

5/17(金) 17:10配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

「マグマオーシャン説」を裏付ける可能性、嫦娥4号ミッション

 2019年が明けて早々、中国は史上初めて月の裏側に探査機を着陸させるという快挙を成し遂げた。その月面探査機「嫦娥(じょうが)4号」が、早くも新たな成果をあげた。月のマントル物質らしき岩石を初めて発見したのだ。

ギャラリー:月のクレーターから渦巻く木星の嵐まで、2018年に撮影された宇宙写真21点

 嫦娥4号に搭載された月面探査車「玉兎(ぎょくと)2号」は、着陸地点であるフォン・カルマン・クレーター内の鉱物を、その種類を調べる分光計を使って分析した。すると、月の地殻に含まれる典型的な物質とは異なる、2種類の鉱物を豊富に含む層を発見した。5月15日付けで学術誌「ネイチャー」に論文を発表した著者らは、これらの鉱物は月の上部マントルに由来する物質である可能性が高いと主張している。

 それが本当だと確認されれば、月の内部のしくみを明らかにする研究にとって、大きな前進となるだろう。月の形成と進化をめぐる長年の謎を解き明かすのに役立つ可能性が高い。

「本物のマントルだとすれば、実にクールな発見です」と大英自然史博物館で惑星科学の教授を務めるサラ・ラッセル氏は言う。

 月について我々が知っていることの多くは、半世紀前にアポロ計画が持ち帰った、月の表側の岩石サンプルから得られたものだ。非常に貴重だが、月面上のほんの限られた地域で採集されているため、月の起源や現在の地質活動の全容を教えてくれはしない。さらに謎に包まれているのが、月のマントルだ。地殻の下にある固体のマントルは、かつてはもっと高温で流動性があった。科学者たちは何十年も前から月のマントルのサンプルを欲しがっていた。

 ラッセル氏は、今回のサンプルが本物の月のマントル物質であるなら、「パズルの重要なピース」がようやく見つかったことになると言う。

 一方で、今回のチームによる主張を現時点では半信半疑で受け止めている研究者もいる。

 米ノートルダム大学の月地質学の専門家であるクライブ・ニール氏は、「ワクワクするような一歩です」と賞賛するものの、今回の結果については、別の解釈を検討してからでないと断定はできないと言う。

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