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叔父が自己破産…「亡き父が連帯保証人」で300万円の請求が?

5/17(金) 16:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

※本連載では、司法書士法人ABC代表で司法書士の椎葉基史氏の著書、『身内が亡くなってからでは遅い 「相続放棄」が分かる本』(ポプラ社)から一部を抜粋し、さまざまな事例をもとに、「負債相続」の仕組みや解決方法、「相続放棄」の具体的な手続き等について解説します。

連帯保証人の立場が相続され、支払いの義務が…

 事例  連帯保証人の立場も相続放棄はできるが・・・

岡本恭平さん(30歳)の元にある日突然、銀行から300万円の請求書が届きました。

全く身に覚えがなく、最初は詐欺にでもあったのかと思っていたそうです。ところが、同様の請求書が母・美智子さん(56歳)や弟の隆一さん(28歳)にも届いているというのです。美智子さんには600万円、隆一さんには恭平さんと同じ300万円の請求でした。

その時点で私の事務所に相談にいらしたのですが、よくよく調べてみると、どうやら、恭平さんの叔父にあたる岡本高広さん(52歳)が最近自己破産していることが判明しました。

そしてその借金の連帯保証人の中に、恭平さんの父・幸一さんが入っていることがわかったのです。

幸一さんは高広さんの唯一の兄にあたるのですが、2年前にすでに他界されています。

つまり、幸一さんの連帯保証人の立場が相続され、美智子さん、恭平さん、隆一さんに支払いの義務が生じていたのです。

実は幸一さんが亡くなった時、岡本さん一家は、家族間で「遺産分割協議書」という書類のやり取りをして、自宅を美智子さんが相続することを取り決めていました。

その際、恭平さんや隆一さんは一切何も受け取っていません。

結論から言うと、このケースでは、恭平さんと隆一さんは、幸一さんが高広さんの連帯保証人であったことを知るすべがなかったことが家庭裁判所において認められ、このタイミングでの相続放棄の申し立てが認められました。

ただ、残念ながら自宅を相続していた美智子さんにはそれが認められず、他の法定相続人は存在しないので、結局、全ての借金を美智子さんが背負うことになってしまったのです。

もしも、幸一さんが亡くなった時に、幸一さんが連帯保証人になっている事実がわかっていれば、美智子さんにも自宅を犠牲にしても相続放棄をするという選択肢が検討できたはずです。

それを悔やんだところで、もう手立てはなく、払えるだけの金額を毎月コツコツと返済していくしかありません。

その立場が相続されることを知らずに、自分だけの判断で連帯保証人になってしまう方が多いように感じますが、どこかできちんと解消しておかない限り、その立場は自分の家族に引き継がれてしまうことをしっかり認識しておくべきだと思います。

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最終更新:5/17(金) 16:00
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