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マンション新常識、「上がる物件」「下がる物件」の差はここで決まる

5/17(金) 10:00配信

現代ビジネス

 マンション、特に首都圏の新築マンションが売れない。新たに売り出された新築マンションのうち、その月中に契約されたマンションの割合を示す契約率が、これまでにないほどの低水準で推移しているのだ。

 マンション価格もそろそろ下落するのでないか――そんな見方をする人も増えている。それだけに、多少の値崩れが行ってもそれに負けないだけの物件選びの目利きが必要になる。

バブル崩壊時以来の「契約率50%割れ」

 新築マンションの契約率、好不調のボーダーラインは70%といわれる。マンションは通常着工直後のまだ建物が完成していない段階で売り出される。売り出しから完成までには小規模な物件でも半年から1年、大規模物件だと2年以上かかることもある。したがって、売り出したその月に70%以上売れれば、完成までに完売できるだろうというメドが立つため、70%が採算分岐点とされているわけだ。

 首都圏の新築マンションにおいては、その契約率がひどい状態に陥っている。民間の調査機関である不動産経済研究所によると、図表1にあるように2018年3月に74.7%と採算ラインをクリアしたあとは2019年2月まで11か月連続して70%割れが続いている。しかも、2018年12月には49.4%まで下がり、バブル崩壊直後以来という50%割れを記録した。その後は60%台に戻してはいるものの、なかなか立ち直る気配はみられない。ほとんど70%超えを維持している近畿圏とは好対照だ。

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図表1 首都圏と近畿圏の新築マンション契約率の推移 (単位:%)
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 売れない理由、それは簡単。

 首都圏の新築マンション価格は高くなり過ぎているのだ。

二極化が始まった

 図表2をご覧いただきたい。

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図表2 新築マンションの平均価格の推移
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 やはり不動産経済研究所の調査だが、首都圏の新築マンションは2012年の4540万円を底に、2017年には5908万円まで上がっている。5年間で30.1%、3割以上も上がっている計算だ。2018年には若干下がったとはいえ、依然として高止まりしているといわざるを得ない。

 それに対して、近畿圏の2012年から2018年までの上昇率は11.8%にとどまっている。だからこそ、図表1にあるように、近畿圏の契約率はこのところ70%以上をキープしていて、安定的に推移している。価格上昇率の差が、そのまま売れる、売れない、の差につながっているといっていいだろう。

 それだけに、もはや首都圏の新築マンションはこれ以上の値上げは難しく、下落の可能性が高まっているといわざるを得ない。もちろん、用地の取得費、建築費、経費ともに上がっているので、新築価格は簡単には下げられないだろうが、平均すれば高止まりするにしても、上がる物件、下がる物件の差が明確になって二極化がいっそう進行するはずだ。

 その結果、将来、中古マンションとして売りに出したときの価格には大きな差がつく可能性がある。それだけに、値崩れしない物件選びが大切になってくる。

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最終更新:5/17(金) 12:50
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