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月を覆う“日焼け止め”がつくる渦巻き、火星で働く「モグラ」に立ちはだかるもの

5/18(土) 14:11配信

WIRED.jp

月のところどころに磁場が存在していることは、あまり知られていない。それらの磁場は弱く、局所的で、不規則に変化する。しかし、おおかたは太陽風をかろうじて防ぐ程度の強さがあるため、美しい月面が傷つけられることはない。月にとって、磁場は日焼け止めのようなものなのだ。

【写真】「月の石」の最後のピース、そしてオポチュニティ永眠の地へ

新たな観測で判明した月の特徴として「月の渦巻き(lunar swirls)」と呼ばれるものがある。磁場がかなり弱いため、太陽風が吹きつけた痕跡が残った場所のことだ。地球からでも確認できるほど大きな痕跡となっている。

火星で働く「モグラ」がぶつかった障害

このほど米航空宇宙局(NASA)の火星探査機「インサイト」が、着陸地点の周辺にすべての観測機器を配置し終えた。

最後の仕事は、「モグラ」とも呼ばれるドリル付きの熱流量・物性測定装置「HP3(Heat Flow and Physical Properties Probe)」を設置することだった。HP3は地下約5mまで掘り下げて、火星内部の温度測定と地殻の構成要素の確認を行う装置だ。

ところがインサイトのチームは、HP3の設置にあたって、ちょっとした障害にぶつかってしまった。その正体は「岩」だ。掘削の障害となっているのが、ひとつの岩なのか、分厚い砂礫層なのか、科学者たちはまだ解明していない。このため現在、次に進むべきステップが見つかるまで任務は中断している。

古い鉱物から明らかになること

インサイトが指示を待つあいだ、火星の「マウルス峡谷」を訪ねてみよう。古代からの堆積物があるとても奇妙な場所で、ジャロサイト(鉄ミョウバン石)という古い鉱物が存在する。ジャロサイトは湿気が多く、酸性の環境下で形成される鉱物だ。火星探査機「オポチュニティ」の観察地点でも見つかっている。

火星は水源がまったくなくて極度に乾燥しており、砂塵だらけだ。しかし、火星にはかつて、川や湖が多く点在していた。鉱物を探し出して観察すれば、地球の隣人である火星の謎に、科学者たちはより近づくことができる。

SHANNON STIRONE

最終更新:5/18(土) 14:11
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