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「もしやパワハラなのでは…」と怒る上司を不安にさせる方法

5/18(土) 8:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

※本連載では、シニア産業カウンセラー・研修講師の宮本剛志氏の著書、『怒る上司のトリセツ』(時事通信社)の中から一部を抜粋し、怒りのメカニズムと周囲の怒りに正しく対応する方法を紹介していきます。

咄嗟の対応が難しいなら素直に気持ちを伝えてみる

 相手を変えるスキル(3)  正直に伝える

とっさの対応が難しい場合

これまで、「怒られるとボーッとしてしまい何も考えられなくなる」「怒っている人を目の前にすると気持ちがキューッと縮こまってしまう」「自分の中をグルグルさまよって出口が見えない」などの状況を変えるために、「視野を広く持つ」「状況を客観視する」ことで相手の「怒り」に巻き込まれない対策を紹介してきました。

あなたにも、かなり「怒り」の本質、怒っている人の実像が見えてきたと思います。しかし、実際の「怒る・怒られる」の現場では、まだまだその場での状況分析やとっさの対応は難しいかもしれません。

怒られている人と同様に、怒っている人も状況の波にのみ込まれ、「怒り」がエスカレートすると状況や自分の姿が見えなくなってしまいます。相手を変えるスキル(1)の「傾聴・伝え返し」は、相手の言葉が自分に届いていることを伝える技術でしたが、ここでは、相手の「怒っている姿」を「見える化」するスキルをご紹介します。

その方法は簡単です。「怒られるのは怖い」「怒られるのはつらい」「怒られるのは苦手」だということを率直に相手に伝えるだけです。

相手の気付いていない姿を伝える

怒っている人は、多くの場合、「君は自覚していないだろうが、私には分かっているから忠告するんだ」と、あくまでこちらの無理解を前提に「怒り」をぶつけてくることが多いものです。「君は自覚していない」を根拠に、「自覚するまで」「分からせるまで」が相手の目標です。

これはきついですね。実際には「いえいえ、そうした点は十分に理解しています」と思っても、今、まさに怒られている状況では、とても言い返すことはできません。もし、言い返したなら「怒り」はさらにふくれあがるでしょうし、かと言って冷静に「傾聴・伝え返し」のスキルを使う余裕がない時はどうすればよいのでしょうか。

そういう時は、「怒られていて怖い自分」を相手に素直に伝えます。

例えば「あの、申し訳ないのですが、そんなに怒鳴られると怖くて何も言えなくなってしまうんです」でもよいでしょう。相手が、あなたのために怒っている、または、仕事上のことだからハッキリ言っている、と思っている場合、「えっ!」と驚いたような反応をするはずです。あなたを懲らしめたり、やっつけたりする意図がそもそもないからです。または「これって、もしやパワハラなのでは」と自分の言動に対して不安になるかもしれません。

「いや、そんなつもりで言ったんじゃないんだ」と、いったん落ち着いてくれたなら、「お叱りや、ご指摘は伺います。ですので、そうやって怒るのはかんべんしてください。何も聞けなくなってしまうのです」と、さらに「怒られていて怖い自分」を伝えてみます。

あなたが「怒られると、萎縮して、考えが止まってしまう」ことをオープンにすることで、相手の姿勢そのものを変え、「怒る」という手段を考え直すことも期待できます。これはLINEやメールで怒ってくる人にも有効です。印刷して、そのまま相手に見せてください。印刷したメールの文面を見せながら「これだけご指摘いただいているのですが、どうお返事したらいいのか困ってしまいました」と伝えてみましょう。

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最終更新:5/18(土) 8:00
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