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信用保証協会の保証付融資「使った枠の数」を把握しているか?

5/18(土) 9:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

※本連載では、アクセスグループ代表、税理士法人アクセス代表税理士・鈴木浩文氏の著書、『親父いつ社長やめるの? ―創業者があなたに事業承継しない決定的な理由―』(アチーブメント出版)から一部を抜粋し、人財・理念承継のポイントを解説します。

「借金しているけれど、いつでも返せる」状態がベスト

「無借金経営」という言葉が健全経営の代名詞のように使われることがあります。確かに、無借金なら簡単に倒産することはないでしょう。

ただし、借金ゼロがいいとは限りません。前回取り上げたニコニコ社長も少し借り入れしていますが、私は「実質」無借金経営が一番いいと思っています(関連記事『 次期社長として知っておきたい「BSを簡単に可視化する方法」 』)。

実質無借金とは「借金しているけれど、いつでも返せる」という状態です。借金しないと銀行との付き合いがなくなってしまいます。今は利息が1億円借りても1%にならない時代です。

プロパー融資の利息が1%だとしたら、年間100万円のコストです。月に約8万3333円。これは銀行からの情報料だと考えればいいのです。銀行には、地域経済の情報が集まっています。法律や経営・税務、それに事業承継まで、さまざまな支援サービスもあります。それらを無担保・無保証で1億円を借りたうえに活用できます。

銀行とパイプを保つ意味でも、返せる範囲内で借金しておくのがいいでしょう。

借り入れはプロパー融資なのか、保証付き融資なのか?

後継者は、銀行からの借り入れの中身を知るべきです。引き継ぐ会社の借り入れがプロパー融資なのか、それとも信用保証協会が保証している保証付融資なのかを把握しておきましょう。

信用保証協会とは、「保証人」として中小企業の資金調達をサポートする公的機関。その保証付融資は、公的機関の裏づけがあることから銀行の審査が通りやすい。ところが、その枠をすでにいくら使っているのか知らない経営者がいます。

たとえば災害にあったとき、信用保証協会は特別枠をつくって融資してくれます。ところが枠を使い果たしていたら、借りられるものも借りられなくなってしまいます。

なるべくプロパー枠で借りておいて、信用保証協会を使わないようにしておかないといけません。

ところが、銀行の営業マンに勧められるがままに借りている場合、信用保証協会の枠を使い果たしていることがあります。業績が悪くてやむをえず保証付融資を受けているなら仕方ありません。しかし、業績がよければ、まずプロパーで借りておいて、それでも資金が必要なときに信用保証協会を使う。これが順番です。

なぜ、保証付融資の枠を使ってしまっているのでしょうか? よくあるケースは、地方銀行1行としか付き合っていないこと。

銀行によっては、担保を取って、個人保証を取って、信用保証協会の保証まで取っているケースもあります。銀行も商売ですから、有利にビジネスを進めようとするのは当然ですが、そうした経営者にほかの銀行を紹介すると、個人保証も担保も信用保証協会の保証もすべて不要で借り換えられることがあります。

大切なのは、複数の銀行と取引することです。そうすれば競争が生まれます。「向こうが保証付じゃないとダメだと言うなら、うちはプロパーで融資します」という提案を引き出せます。

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最終更新:5/18(土) 9:00
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