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「アイスクリームのサブスク」を始めたHiOLIが目指す、100年続くコミュニティ

5/18(土) 10:00配信

Forbes JAPAN

「5年、10年、100年といったスパンで、年輪のようにアイスクリームを楽しむ仲間を増やしたい」

素材にこだわった少量生産の「クラフトアイスクリーム」を製造販売するHiOLIの社長、西尾周平はそう語る。

目先の成長だけにとらわれず、商品のファンとのつながりを大切にし、息の長いビジネスモデルを模索している。

クオリティの高いアイスクリームを確実に届けるためHiOLIがとった戦略、それは継続して課金してもらう顧客にサービスを提供するサブスクリプション(定期購入、以下サブスク)の採用だ。

なぜアイスクリームをサブスクで販売しようとしたのか。そこには、西尾のある原体験が背景にあった。ユニークな販売システムと、クラフトアイスクリームが持つ可能性について聞いた。

サブスクの原点にある、亡き父との思い出

オンラインショップで申し込めば、毎月違ったアイスクリームのパイントカップ2種(473ml)のセット(2700円/税別)が届く。北海道の美瑛町や十勝地方の牛乳を使用したミルクのほか、チョコレートやいちごなど、素材や産地にこだわったアイスクリームが毎月楽しめる。



「最近流行しているサブスクリプションに対する私の捉え方は、『商品の小売だけでなく、サービスや体験を売っていく』というものです。サブスクリプションは、こうした価値観の転換が起きている大きな流れの一つと考えています」

サブスクモデルを採用したのは、単に商品を定期的に届けるだけでなく、ユーザーがアイスクリームを通じて家族や仲間などと「楽しい時間」を過ごしてもらいたいという願いがある。

「課金してもらうお客様には、商品を提供する対価はもちろん、アイスクリームを媒介にして会話を楽しんでもらうことも対価として提供したい。アイスクリームを定期的にお届けすることで、ご家庭や職場に楽しく会話する時間、体験を生み出してもらうことを狙って、サブスクリプションサービスを導入しました」

味だけでなく、アイスクリームを楽しむ時間も提供したいという西尾の思いは、亡き父との思い出にその原点がある。

「父はとても忙しく、家で一緒に遊んだり話したりする機会がなかなかありませんでした。毎週末、アイスクリームを買うために近所のケーキ屋さんに連れて行ってもらっていたのが、父との数少ない接点でした」

1時間かからない、ケーキ屋さんへの買い物。アイスクリームを食べながら家路につく道程こそが、かけがえのない楽しい時間だった。以来、西尾にとってアイスクリームは「ハッピーアイテム」なのだという。

「私が自分の子どもと一緒にアイスクリームを買いに行くときも、昔と同じく楽しい時間になっています。アイスクリームが私と父をつないでくれたように、アイスクリームって人と人との間に入っていき、楽しい時間を創出するプロダクトなんです。だから私が起業する題材としてアイスクリームを選んだのは、こうした幼少の体験がベースになっています」

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最終更新:5/18(土) 10:00
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