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セクハラ大物プロデューサーの弁護士、ハーバード大の教授をクビにされる

5/19(日) 8:00配信

クーリエ・ジャポン

学生たちから猛抗議!

ハーバード大学法学部のロナルド・S・サリヴァン・Jr.教授が、2019年6月を最後に辞職することになった。ハーバード大学犯罪心理学研究所の所長であり、2009年からは同大に12あるレジデンシャル・カレッジ(学生寮)の一つ、ウィスロップ・ハウスの教頭も務めていた。同大史上初のアフリカ系アメリカ人の教頭でもあった。

妻のステファニー・ロビンソンも同大法学部の講師だが、辞職が決まっている。何ヵ月も、学生たちから辞職の圧力をかけられた結果だった。

理由は、サリヴァン・Jr.が性的暴行疑惑の渦中にいる大物ハリウッドプロデューサー、ハービー・ワインスタインの弁護団に加わったからである。
2019年1月、この事実を知って驚愕したハーバード学生たちは、キャンパスで抗議運動を起こした。建物にはスプレーで辞職を求める落書きをし、抗議用プラカードを持って歩き、約270名がオンラインで署名した。学生であり、同大学新聞「ハーバード・クリムゾン」のデザイン編集者ダヌ・ムダナヤケは、請願書にこう記した。

「どんな理由であれ、あなたは卒業証書を『#MeToo』の渦中にいる加害者を弁護するような教授から受け取りたいと思いますか」
米「ニューヨーク・タイムズ」の電話取材に対し、サリヴァン・Jr.は「これほどの反感を買うとは予想していなかった」と語る。彼は、80人以上の女性から被害を訴えられているワインスタインを弁護することについて、こう語る。

「弁護士はクライアントの延長ではありません。弁護士は法律の仕事をするのであり、イデオロギーとは関係ないのです。世間に批判されるような被告を弁護したとしても、その被告がしたことすべてを支持しているわけではありません」
これまで、サリヴァン・Jr.は弁護士としてもNFL選手などの大物クライアントを抱え、数々の裁判でその手腕を振るってきた。米放送局「CNN」によれば、ミズーリ州ファーガソンで18歳のアフリカ系アメリカ人が白人警察官によって射殺された「マイケル・ブラウン事件」で、遺族の弁護士を務めたこともある。

だが今回ばかりは、選ぶ案件を間違えたとしか言いようがない。ワインスタインの初公判は当初6月に予定されていたが、9月9日に延長された。そのためサリヴァン・Jr.は、教授としてのスケジュールを優先するため、5月に弁護団を自ら降りていた。その矢先、今度はハーバード大をクビになるという四面楚歌に追い込まれたのだ。

COURRiER Japon

最終更新:5/19(日) 8:00
クーリエ・ジャポン

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