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50分働けば1食無料 家出少女が行き着いた未来の食堂

5/19(日) 7:47配信

NIKKEI STYLE

50分働くと1食無料の「まかない」、好みの食材と調理法で注文できる「あつらえ」など、ユニークな仕組みの食堂を切り盛りする小林せかいさん。東京工業大学を出た元システムエンジニアが、「どんな人でも受け入れる」という理念の食堂経営にたどり着いたのは、少女時代の家出がきっかけだった。飲食業界の常識を飛び越える小林さんのオシゴトに迫る。

どんなお仕事をしていますか?

東京・神保町の定食屋「未来食堂」の店主です。コの字形のカウンターに椅子が12席、一見普通の飲食店ですが、「誰もが受け入れられ、誰もがふさわしい場所を作る」という理念を実現するため、普通の飲食店にはない、いくつか独自の仕組みを取り入れています。
まず、従業員は私1人ですが、「まかない」という仕組みがあって、毎日違う人が手伝いに来てくれます。「まかないさん」はお店で50分働くと1食無料。一度来店した人であれば、年齢や経験、国籍を問わず誰でもできます。働きたいという気持ちがある人全員に働く場があった方がいい。こんな思いから、能力などで選別することなく誰でも受け入れることにしました。
飲食店を始めたい人や起業に興味のある人をはじめ、様々なバックグラウンドの人が来ています。小中学生や障害を持つ人、外国人もいました。どんな人にでも役に立てることはある。仕組みさえ作れば、誰とでも一緒にやっていけるのです。
お客さんに対しての特徴は、夕食の時間帯にやっている「あつらえ」です。融通のきくお店って最近少ない気がしませんか? メニューは日替わりの定食1種類のみなのですが、夜は追加のおかずのオーダーメードを受けています。その日の食材から好みのものを選び、どんなふうに食べたいかを注文します。「ちょっと喉が痛い」「マヨネーズが大好き!」などオーダーは様々。目の前の「あなた」に向き合った一品を提供したいと考え、始めました。
もう1つ「ただめし」というものがあります。お店の入り口にはってある「ただめし券」をはがして持ってくると、1食無料で食べられます。実は、この券はまかないさんが50分働いて得た食事の権利を譲ったものなのです。まかないさんが働いた日時とメッセージを付せんに書き、入り口にはっています。本当に困ったとき、せめてここで温かい食事をとってほしい。こんな善意が支えている仕組みです。
■小林せかいさんのキャリアヒストリー23歳(2008年)東工大理学部数学科を卒業後、日本アイ・ビー・エムに就職。システムエンジニアとして働く29歳(2013年)クックパッドに転職。会社のキッチンで食事を作ってふるまい、評判になる30歳(2014年)老舗の仕出し料理屋、オリジン弁当、サイゼリヤ、大戸屋、料理代行など、様々な業態の飲食店で修業を積む31歳(2015年)東京・神保町に「誰もが受け入れられ、誰もがふさわしい場所」として、未来食堂を開業

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最終更新:5/19(日) 12:15
NIKKEI STYLE

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