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快適、でも時にBMWらしく軽快な新型フラッグシップSUV「X7」

5/19(日) 21:13配信

GQ JAPAN

大きいだけではない

改めて、今回の試乗車である直列6気筒3.0Lターボエンジンを搭載するX7 xDrive40i Luxuryに乗り込む。運転席まわりのデザインはX5にほぼ準じたもので、BMWライブコクピットが採用され、センターディスプレイは大型タッチスクリーンに。その上で、8シリーズにも使われていたクリスタルを用いたシフトノブを用いるなど、よりラグジュアリーな方向に仕立てられている。

その走りも、まずはラグジュアリーな雰囲気を濃厚に味わわせるものだった。非常に乗り心地が優しく、そして静かなのだ。

標準の4輪エアサスペンションは、COMFORTモードにすると驚くほどソフトな設定となり、路面の荒れたところも大きなうねりも、包み込むように受け止め、いなしてしまう。試乗車はオプションの22インチタイヤ&ホイールを履いていたのだが、思わずあとでサイズを再確認してしまったほどである。

エンジン音、ロードノイズ、風切り音などあらゆるノイズが抑え込まれた高い静粛性は、二重構造とされたバルクヘッドなどボディ側の徹底的な対策、そしてリアゲート以外の全面への遮音ガラスの採用などの効果だという。おかげで1-2列目間は自然に会話を楽しめるし、3列目から話しかけられても聞き逃すことはない。

特等席は2列目。乗り心地はソフトな上にホイールベースの真ん中に座るからフラット感が高いし、フロアが安っぽく振動することもない。視界も上々だから本当に快適に過ごせる。独立2座のいわゆるキャプテンシート仕様は、下手すると7シリーズからユーザーを奪ってしまうかもしれない。

もっとも、そこはBMWだけにドライバーを退屈させるようなことはない。さすがにCOMFORTモードのままで速度を上げていくと、大きな入力に対して揺り返すような動きに見舞われることもあるが、それも一発で収まる。そもそもホイールベースが長いから直進性は良好。自然とまっすぐ走ってくれる。

そしてSPORTモードで走ったワインディングロードでは、BMWらしい意のままに操れる感覚をしっかりと堪能させてくれた。後輪も操舵するインテグレーテッドアクティブ・ステアリング特有の癖はあるが、それでも車体の大きさ、背の高さを忘れさせる切れ味のいいコーナリングには、ついついペースが上がってしまった。

スポーツ・アクティビティ・ヴィークルと BMWが呼ぶ、SUVラインナップの頂点として据えられるX7は、存在感たっぷりの外観に余裕のスペース、そして従来のBMWのイメージを覆すような静かで快適な走りで新たな魅力をアピールしつつ、根底では期待に違わない駆け抜ける歓びも決して忘れていない、魅力的なクルマに仕上がっていた。単なるX5のロング版ではない独自の魅力が、そこにはある。先行するライバルたちの中でも埋没することなく、独自のポジションを築くことができそうだ。

嬉しいことに、日本導入まではそれほど待たされることはなさそう。ラインナップは直列6気筒3.0Lディーゼルエンジン搭載モデルからとなる線が濃厚である。

文・島下泰久 写真・BMWジャパン 編集・iconic

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最終更新:5/19(日) 21:13
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