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小川アナTBS移籍は成功するか?有名アナらの足跡で読み解く

5/19(日) 11:00配信

現代ビジネス

視聴率が望めるかはまた別問題

 2018年9月末までテレビ朝日「報道ステーション」(月~金曜日午後9時54分)のサブキャスターを務めていた同局の小川彩佳アナウンサー(34)が、6月3日からTBS「NEWS23」(月~木曜午後11時、金曜同11時30分)のメーンキャスターに就く。アナの移籍は珍しくないが、テレ朝からTBSへ女性アナが移籍するのは初めてのことだ。

 TBSは1980年代までは「民放の雄」「報道のTBS」と称され、アナウンサー陣の充実度も民放で一二を争った。女性アナでは三雲孝江アナ(65)らスターを次々と生んだ。片やテレ朝は80年代まで視聴率争いで万年Bクラス。民放入りを目指す優秀な学生は大半が上位局入りを望むため、アナも将来のスター候補生を集めにくかった。

 ところが現在では両局の民放内での立場が逆転。テレ朝が日本テレビとトップの座を争う一方、TBSは3位に甘んじている。テレ朝は学生間での人気も高まり、優秀なアナ志願者も集めやすくなった。TBSは小川アナの獲得を喜んでいるだろうが、同時に小川アナに頼らざるを得なかったことへの危機感も抱くべきかもしれない。

 さて、ニュースやワイドショーがリニューアルを考えたり、視聴率が低迷したりすると、キャスターの交代が検討される。昔からのことだ。ただし、キャスター交代によって視聴率が上昇するとは限らない。むしろ、視聴率に変化が現れるケースのほうが稀。それは過去のデータを見れば分かる。

 たとえば「報ステ」の場合、12年間キャスターを努めた古舘伊知郎アナ(64)が2016年3月末に降板した際、大物アナだけに一部メディアは「番組存続の危機」とまで報じた。テレ朝も危機感を抱いた。だが、視聴率に目立った変動はなかった。

 古舘アナ降板後、キャスターは富川悠太アナ(42)と小川アナのコンビになったものの、視聴率は古舘アナ時代からずっと11%~13%前後を推移(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)。2018年9月末に小川アナが降板し、富川アナと徳永有美アナ(43)のコンビになったが、やはり同じ。TBSと小川アナには申し訳ない気もするが、小川アナを失っても視聴者の「報ステ」離れは起きなかったのである。

 「NEWS23」のライバル番組、日テレ「news zero」のキャスター・有働由美子アナ(50)についても同様のことが言える。NHK出身の大物である有働アナが2018年10月1日に初登場すると、10・0%の視聴率が記録された。有働アナの登場前までは7%前後だったので、高い数値だ。局内外で「さすが」の声が上がった。最初の5日間の平均値は8・7%で、上々の滑り出しだった。

 ところが、当初は“ご祝儀買い”の視聴者も多かったようで、それから視聴率は以前並みに戻っていく。それどころか、以前以下の水準に落ち込むことすらあった。このところV字回復の傾向にあるものの、視聴率復調の理由もキャスターにあるのではなく、番組の中身が視聴者を引き寄せているからだろう。有働アナはこの半年間、自分のスタイルを何ら変えていないのだから。

 新元号の「令和」が発表された4月1日放送では11・8%という高い数値を記録した。この日は有働アナ自身が行った安倍首相の単独インタビューがあったので、それが大きく影響したに違いない。やはり中身が肝心なのだ。

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最終更新:5/19(日) 11:00
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