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煙たがられる「頑固者」に誰もが傾いていくワケ

5/19(日) 6:10配信

東洋経済オンライン

精神科医で、聖路加国際病院診療教育アドバイザーを務める保坂隆氏は、先頃刊行した著書『精神科医が断言する 「老後の不安」の9割は無駄』において、定年前後のシニア世代に向けた「生き方のヒント」をわかりやすく語っている。

その内容は、働き盛りの40代・50代にとっても“ハッとさせられる”内容が多い。そこでこの記事では保坂氏に、「世の40代・50代がシニアになる前に知っておいたほうがいいこと」について教えていただく。

■「頑固なベテラン」にならないための大事な考え方

 40代や50代の、いわゆる「ベテラン」世代の人たちが「これからの自分」をイメージしたとき、いったいどんな自分が思い浮かぶでしょうか。「経験を積んで、歳を重ねるごとに性格もおおらかに、穏やかになっていたい」と思うのが一般的かもしれません。

 ただ、実際に周辺を見まわしてみると、他人の言うことになかなか耳を貸さない、頑固な人も少なからずいるのではないでしょうか。

 人は年齢を重ねるにつれ、新しい発見や出会いがしだいに少なくなっていくのと同時に、「自分の地位や立場を守りたい」という思いがより強くなって、本来は頭の柔らかい人でも、つい保守的な考え方に傾きがちです。

 さまざまな経験を重ねてきたばかりに、自分の考えや流儀にかたくなにこだわるようになって、その思い込みがさらに強くなると、自分の周囲に見えないバリアを築いて孤立するケースさえあります。

 とくに男性の場合は、社会的地位や肩書きにこだわる傾向が強く、日頃から現実的な考え方をする女性と比べて、頑固になる度合いが高いかもしれません。

■過去の成功体験は「捨て去る」

 年齢を重ねるごとに頑固になっていくのは、実は「脳の老化」と密接な関係があります。人は、歳をとると脳が次第に活力不足となり、情報処理速度もだんだん遅くなってきます。そうなると、他人を理解して、自分も理解してもらい、相互のコミュニケーションをとるという努力が煩わしくなってくるのです。

 人間は誰しも、お互いを理解してコミュニケーションをとるために、想像以上に膨大なエネルギーを必要とします。

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最終更新:5/19(日) 6:10
東洋経済オンライン

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