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内村航平まさかの予選落ち「東京五輪」メダルはG難度

5/19(日) 5:58配信

デイリー新潮

 五輪2連覇の偉業も今は昔、寄る年波には勝てないようだ。先月26日からの全日本体操個人総合選手権で、三十路に突入したエース内村航平がまさかの予選落ち。1年後に迫った東京五輪で、日本の男子体操は、もはやメダルどころでなく……。

 スポーツ紙の体操担当記者が語る。

「競技後の内村のコメントを聞く限り、本人も予選落ちは想定外だったのでしょう。普段は強気な発言が多いのに、今回ばかりは“今のままじゃ(東京五輪は)夢物語”“何とかしたいが何をすれば良いかわからない”などと、珍しく弱音ばかりを吐いていました」

 それもそのはず、この日の内村は1種目目のゆかの連続技でラインオーバー。続くあん馬で落下、5種目目の平行棒で左腕をバーに打ち付け、苦悶の表情で競技を中断。最後の鉄棒の着地では両手両膝をついてしまい、競技会場は溜め息に包まれたのだ。

「今回予選落ちしたことで、内村は10月にドイツで行われる世界選手権に出場できなくなりました。東京五輪の出場者の選出方法はまだ発表されていませんが、従来通りであれば世界選手権が選考対象になる。となれば、これに出場できない内村が代表に選ばれる可能性は限りなく低い。仮に過去の実績を評価されて出場できたとしても、今のままではメダルはおろか、ベスト10に入ることすら難しいでしょうね」(同)

 そればかりか、内村と共に前回のリオ五輪に出場し、やはりメダルを獲得した白井健三(22)も、

「次世代のホープとして期待されていましたが、左足首の怪我の影響もあってか、明らかに練習不足が見てとれました。得意のゆかでも点数が伸びず、辛うじて決勝まで進んだものの、最下位に沈みました」(同)

 といった有様で、「日本の二枚看板」に暗雲が垂れこめているのだ。

練習と治療の両立

 さる体操協会関係者は、

「はっきり言って危機的状況です」

 と嘆き、こう分析する。

「正直、最近の日本の体操界は、内村という大きすぎる存在におんぶにだっこで、後進を育てることが疎かになっていました。今回の選手権で結果を残した若手選手たちは、優勝した谷川翔(かける)にせよ、実力的にはまだまだ。内村の全盛期に比べたら足元にも及びません。仮に、内村が早々に引退して、指導者として後継指名でもしてくれていたら、若手がもっと伸びていたのかもしれませんが……」

 惨憺たる現状の責任を内村に負わせるのも、少々気の毒か。元体操選手でロス五輪メダリストの森末慎二氏は、こう提言する。

「若手の選手が伸びてきていない以上、やはり日本がメダルを獲るには内村の力が必要です。しかし、30歳を過ぎると怪我が治りにくくなり、それでいて練習を休むとすぐに筋肉が退化してしまう。そのため、練習と治療を並行させていく必要があるのですが、これが極めて難しい。内村には何とかこれを両立してもらい、往年の輝きを取り戻してほしいところです」

 体操で三十路を過ぎてのメダルはG難度。むろん奇跡の復活を望みたいが……。

「週刊新潮」2019年5月16日号 掲載

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最終更新:5/19(日) 5:58
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