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シニア、年金いつまで納付? 就労なら70歳まで継続

5/20(月) 7:47配信

NIKKEI STYLE

70歳を過ぎても厚生年金に加入できるように国が検討を始める。そもそも現状、70歳まで入れること自体知らなかった人もいるだろう。年金や医療などの社会保険は保険料を払ったり、給付を受けたりする年齢があらかじめ決まっている。将来の働き方や資金計画を考えるうえで年齢上限を知ることが欠かせない。
「厚生年金の保険料はいつまで払うのかといった質問を最近、働くシニアからよく受ける」。社会保険労務士の永山悦子氏は話す。公的年金は老後資金の柱となる制度なのに加入期間、すなわち保険料を払う年齢上限について正確に理解する人は少ないようだ。

■長く払えば受給増

現行制度では会社に勤めて一定の収入があるなどの基準を満たすと厚生年金に加入し、会社との折半で保険料を払うことになる。60歳で定年退職した後に再び働く場合も同じだ。保険料を長く払えば、将来もらえる年金額が増え、老後生活の支えになる。
厚生年金の上限は以前は「65歳になるまで」だった。制度改正により2002年度からは「70歳になるまで」に延びている(表A)。さらに今後、政府は70歳以降への延長を議論してシニア就労を後押しする方向だ。高齢者の就業率は60~64歳で69%、65~69歳は47%、70~74歳も30%に達する(18年、総務省の労働力調査)。

シニアで働くなら保険料はいつまで払い、何歳から年金を受け取るのかイメージをつかんでおきたい(図B)。

まず、何歳まで働くかにかかわらず年金をもらい始めるのは原則として65歳からだ。年金額はそれまでに払った保険料をベースに計算される。ただ厚生年金のうち基礎年金部分は60歳時点で期間が終わる仕組みのため、それまでと同様に働いていても年金額の増え方は緩やかになる。
65歳になった後もさらに働く場合は保険料を払いつつ、同時に年金も受け取ることになる。ここでも年金額計算の仕組みに留意したい。例えば図Bの下段のように70歳になるまで働くとする。この場合はまず65歳から年金をもらい始め、同じ年金額がしばらく続く。

そして70歳でリタイアすると、それまでの5年間に払った保険料分が年金額に上乗せされる。長く働いたおかげで70歳以降の生活資金に余裕が生まれる。中には「保険料を払っているのだから年金額も65歳から増えるはず」と勘違いする人もいるが、「増額はあくまで退職した後に反映される」(永山氏)ことを確認しておこう。
専業主婦などシニアで働く人の配偶者が知っておきたいポイントもある。一般に夫が厚生年金の加入者だと妻は「第3号被保険者」となり、原則60歳になるまで保険料負担なしで基礎年金を65歳から受け取れる。ただ、妻が年下で夫より5歳超若いという場合は保険料の面で留意点がある。
年金制度では「夫が65歳になった時点」で妻は第3号被保険者でなくなる。例えば妻が58歳のときに夫が65歳になると妻は第3号から第1号被保険者に種別が変わる。そうなると新たに「自分の国民年金保険料を納める必要が生じる」(社労士の篠原宏治氏)。この例だと60歳になるまでの2年間が対象。その間保険料を払わないとその分、年金は少なくなる。

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最終更新:5/20(月) 12:15
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