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元気な職場づくりのヒントはデータが教えてくれる フジクラが進めるデータドリブンな健康経営とは

5/20(月) 7:32配信

日本の人事部

健康の専門家ではないから、データを頼りにする

――そこまで調べたうえで、具体的なコンテンツに落とし込んでいくわけですね。

そうです。健康増進のコンテンツは、事業所ごとの課題に合わせて個別に企画していきます。ちなみに深川事業所では、運動機能調査の結果を受けて「フジクラストレッチ」が開発されました。「立位体前屈」の結果から柔軟性に課題があり、昼間に体を動かす時間がほとんどないことが理由だと分かったからです。興味深いことに、佐倉は柔軟性に問題はありませんでした。なぜなら工場だったころの名残で、始業前と昼過ぎに体操をする習慣が残っていたからです。

ただしフジクラストレッチは健康経営の取り組みではなく、労働安全衛生法に基づく施策として社員全員に義務化しています。専門家の監修のもと調査や分析を重ねた結果、柔軟性の低下と疾病の関連性が明らかになったからです。けれどもストレッチ開発のきっかけは、健康経営推進室によるデータ分析からでした。


――柔軟性の低下が、なぜ疾病と関係があるのでしょうか。

これも私たちの持つデータのクロス集計から明らかになったことです。健康診断の結果と柔軟性の相関を調べたところ、診断結果の良くない人ほど柔軟性も低いことが分かりました。またストレス度も高い傾向にあります。つまり、「活き活き度」が高くないのです。

では、なぜ社内で働いていると柔軟性が悪くなるのかといえば、長時間座った状態で仕事をしているからです。さらに、姿勢もよくない。極端に言えば、人間が生命活動をするのに必要な器官を十分働かせていないわけです。そうすると何が起こるのか。使っていない器官が退化すると同時に、体の動きをつかさどる脳も委縮し始めます。脳が委縮すれば、当然ながら認知機能も低下します。このことは、アカデミックな研究でも明らかになりつつあります。

職場に置き換えて考えると、認知機能の低下によって生産性が低下する可能性があります。これを放っておけば、企業として致命的な損失になってきます。ですから健康経営においても、職場で過ごす中で自然と柔軟性が向上する仕掛けを、考えていく必要が出てきます。


――企業の経営とも直結する問題なのですね。

従業員の健康に正面から向き合うなら、ここまで掘り下げていくべきでしょう。といっても私たちは研究者や医療の専門家ではありませんし、実際に分からないことだらけです。今は判明していないだけで、データ分析を繰り返すことで、健康状態を左右する新たな要因が見つかるかもしれない。そこでいろいろなデータを集めて分析し、それぞれの要素の関係性を調べ、仮説を立てて検証することを繰り返しているのです。

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最終更新:5/20(月) 7:32
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