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1万時間の法則よりもっと大切な事実|スキル習得に学習時間は関係ない

5/20(月) 8:11配信

ライフハッカー[日本版]

スキルを習得するために、どれくらいの時間が必要なのでしょうか?

マルコム・グラッドウェル氏は、ベストセラー『Outliers』において、成功へのマジックナンバーとして1万時間の法則を紹介しています。それ以来、1万時間の法則は生涯学習の世界で何度も引用されてきました。

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でも、ご安心を。最近の研究により、どんなスキルであれ、それを極めるのに必要な時間は、グラッドウェル氏の提案を大きく下回ることがわかってきたのです。

1万時間の法則とは?

前述の『Outliers』が発売されたのは、2008年のことでした。マルコム・グラッドウェル氏は、アンダース・エリクソン氏の研究をベースにこの本を書きました。ある分野を極めた複数の「天才」を対象に、彼らが天才になるに至った理由を考察するという内容です。

グラッドウェル氏は、慎重に選ばれたこれらの天才たちに共通するのは、その分野における練習時間の総量であると考えました。

天才になるためには、総練習時間が1万時間に到達しなければならないというのです。1日90分であれば、20年かかるという計算です。

彼は動画で、1万時間を成功への「分岐点」とも呼んでいます。

Outliers以降、1万時間の法則はまたたく間に注目を集めました。現在では、人生のどの段階であろうと、スキルを習得したい人の決まり文句になっています。

その一方で、1万時間の法則は正確ではないと指摘する証拠も増えています。

この不正確さは、新しいスキルを習得したい人にとっては朗報です。これまで信じられてきたよりも、ずっとかんたんにスキルをマスターできるのですから。

1万時間の法則は間違っている

アンダース・エリクソン教授は、フロリダ州立大学で心理学を研究しています。グラッドウェル氏は、教授が行った計画的訓練に関する研究をベースに本を書き、1万時間の法則を提案しました。つまり、1万時間の法則はエリクソン教授が考えたものではありません。教授自身は、自身の研究成果をゆがめられたとして、グラッドウェル氏に訂正を求めています。

ある領域における練習を十分に積み重ねた人は必ず熟練できるという考えは、私たちの研究を普及させたものの、あまりにも安直です。

エリクソン教授は、1万時間の法則は自身の研究成果とは異なると明言しています。教授の研究では、成功へのマジックナンバーなどは存在しなかったのです。

実際、1万時間は、エリートたちが練習に費やした時間の平均にすぎません。25000時間以上練習した人がいれば、1万時間よりもずっと少ない練習時間でその道を究めた人もいました。

グラッドウェル氏はさらに、練習の量と質を正しく分けて考えていませんでした。これは、エリクソン教授の研究成果の大部分を無視していることになります。そんな理由から、ティム・フェリス氏は1万時間の法則を一蹴しています。

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最終更新:5/20(月) 8:11
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