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「面接大喜利」の得意な就活生が淘汰される理由。 (後藤和也 大学教員/キャリアコンサルタント)

5/20(月) 6:32配信

シェアーズカフェ・オンライン

先日、経団連と大学側が参加する「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」が「中間とりまとめと提言」を公表した。その内容は就活に関わるものだけではないが「通年採用の拡大」とセンセーショナルに報道されている。

今回の提言を受け就活はどのように変わるのだろうか。筆者はかつて採用担当者として多くの就活生と接し、現在は大学教員として学生のキャリア支援に関与している。就活生を送り出す側・迎える側双方の経験を基に考えてみたい。

■通年採用拡大の背景とは
日本の就活は「新卒一括採用」が基本だ。分かりやすく言えば「職業経験のない就活生を各企業が足並みを揃えて採用しましょうね」という仕掛けである。いわゆる「経団連ルール」の流れから、(1)大学3年生の3月に就活広報解禁(合同企業説明会の開始)(2)大学4年生の6月に採用活動解禁(面接試験等の開始)(3)大学4年生の10月に採用内定解禁というのが基本的なスケジュールとなる。

しかしながら、経団連未加入企業は上記のルールに従う必要はない他、経団連加入企業も「業界研究セミナー」等と称して日程外の採用活動を行うなど、就活ルールが形骸化しているという指摘がなされていた。まじめな企業ほど損をするというのが実情なのだ。

さらには、就活の日程が固定化されることにより海外留学の妨げになることや、限られた期間で就活生が初職の決定を迫られることが就職後のミスマッチによる早期離職につながっているのではないか、などの批判も強い。「通年採用の拡大」には就活を巡るこうした事情があるのだ。もちろん、日本の若年者における失業率の低さは新卒一括採用のおかげであることは忘れてはならない。

■「通年採用」が拡大されると就活はどーなるの?
前掲提言概要には「新卒一括採用(メンバーシップ型採用)に加え、ジョブ型雇用を念頭においた採用も含め、 複線的で多様な採用形態に、秩序をもって移行すべき」と明記されている。

分かりやすく言えば、新卒一括採用に加えて「他の入り口」を増やすということだ。例えば大学を卒業してから就活を行うことや、留学日程に配慮した就職活動を行うこと等が想定されている。

ここで注意したいのが、すべての就活が通年採用化するわけではないということだ。筆者の採用担当者時代の経験からも、採用活動には多大なコストがかかることから、すべての企業が通年採用を機動的に行えるとは思えない。

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最終更新:5/20(月) 6:32
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