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ノエル・ギャラガー、4年ぶり単独ジャパンツアーで大観衆を魅了

5/20(月) 18:10配信

Rolling Stone Japan

2017年にリリースした最新アルバム『フー・ビルト・ザ・ムーン?』がキャリア史上10作目の全英アルバム・チャート1位を獲得した、ノエル・ギャラガー率いるノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズが、4年ぶりの単独ジャパンツアーを実施。初日となった5月15日の幕張メッセイベントホール公演では、先日リリースした最新シングル「ブラック・スター・ダンシング」や、オアシス含む自身のキャリアでのヒット曲満載のセットを披露し、詰めかけた6500人のオーディエンスを魅了した。

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とても後味のいいライヴだった。「爽やか」という言葉すら脳裏に浮かぶほどに。2017年11月に3rd『フ―・ビルト・ザ・ムーン?』を発表、オアシス時代から通算で10作目の全英1位を獲得し、曲もバンドもこなれた状態で今回の来日公演は行われた。加えて来日直前、5月12日にマンチェスター・シティが英プレミアリーグで2年連続の優勝。ロッカールームを訪れたご機嫌なノエル(=幼少期からのサポーター)を、選手たちが“ワンダーウォール”の合唱で歓迎する映像がチーム公式SNSに投稿されている。

バンドとキーボード2名、曲によってはバックボーカル1名とブラス隊3名が加わるこの日の編成。「フォート・ノックス」で幕を開けてからの5曲は3rdの冒頭と同じ並びで、その後の選曲も最近の海外でのライヴとほぼ同じ。にもかかわらず予定調和な退屈さを感じさせない理由に、クリス・シャーロック(Dr)とゲム・アーチャー(G)というオアシス時代からの盟友を含むメンバーたちが、緩急および重さ/軽さを使い分けながら、曲たちに気持ちいい風を吹き込んでいたこともあった。例えば「シー・トート・ミー・ハウ・トゥ・フライ」は、クリスの一瞬たりともぶれないドラムを軸にした生バンドならではのアンサンブルが、デヴィッド・ホルムス風味のこの曲に、青空の元で感じる類の光と風をまとわせる。続く、新曲“ブラック・スター・ダンシング”は、音源で聴くとデヴィッド・ボウイへのオマージュを感じさせたが、ライヴでのアレンジはむしろニュー・オーダー曲を感じさせ、ノエルのマンチェスターの系譜を伺わせる。しかも途中で挟まれるゲムのギター・ソロの、しびれることといったら!

マンチェスター・シティが優勝してすぐ飛行機に乗ってきたノエル、疲労もあっただろう。しかし結果的にそれも功を奏したのか、トップスターの慣れや慢心ではなく、肩に力を入れすぎないながらも懸命に、目の前の観客に曲を届けようとするノエル・ギャラガーがそこにいた。今の顔ぶれで演奏するオアシス中・後期曲の「安心できる新鮮さ」にも驚かされつつ、アコギとキーボードでシンプルに歌われた“デッド・イン・ザ・ウォーター”が、新しい時代の名曲としての存在感を宿すさまをライヴで目の当たりにできたのも良かった。爽やかな後味の、とてもいい夜だった。

(文:妹沢奈美)

〈リリース情報〉

シングル「Black Star Dancing」
配信中

『Black Star Dancing EP』
6月14日(金)配信&輸入アナログ盤限定リリース

収録内容:
1.Black Star Dancing
2.Rattling Rose
3.Sail On
4.Black Star Dancing (12” Mix)
5.Black Star Dancing (The Reflex Revision)

Rolling Stone Japan 編集部

最終更新:5/20(月) 18:10
Rolling Stone Japan

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