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月収20万円が消滅でピンチ!70歳元社長に近づく「80代老後破綻」

5/20(月) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

 人生100年時代、老後を迎えてもまだまだ元気な方が増えています。年金をもらい、貯蓄を切り崩しながらも、仲間と楽しく交流して暮らしている方を見る機会は少なくないと感じます。

 多くの方は、それなりに計画性をもって自分の老後資金を使っていることでしょう。ですが、自分が準備した老後資金が十分だと感じているのか、ある程度の蓄えを持って老後生活に入った人ほど、先の見通しを立てないままに、どんどん老後資金を切り崩し、ぜいたくに生活費や楽しみに使ってしまう場合があります。

 こうした方は、自分が使いたいだけお金を使ってしまうので、想定よりも早いスピードで老後資金がなくなっていきます。ですから、60~70代は裕福に暮らすことができても、80~90代を迎えた頃に老後破綻してしまうことも、全く珍しくないのです。

● 70歳、1人暮らしの元社長 悠々自適で毎月12万~13万円赤字に

 先日相談に来られた男性Aさん(40)は、自身の父親であるKさん(70)のお金の使い方に不安を抱えていました。Kさんは一代で会社を築き、今は会長として報酬をもらい暮らしています。

 Kさんは会長になるとき、75歳まで毎月手取り20万円ほどを会社から受け取る約束をしたといいます。年金の受け取り金額は月に8万円ほど。1人暮らしとしては、やりくりの仕方次第で十分に暮らせる収入です。

 ですが、毎月の支出額は40万円前後にもなっています。50代で奥さんを亡くし、以後一人暮らしで自由に暮らしてきたKさんは、その自由さからなのか、さみしさからなのか、交友関係にかなり派手にお金を使い、毎月12万~13万円を貯蓄から補填していました。

 50代から外食中心の食生活を続けており、趣味はカラオケや、スポーツジムでの水泳。現在のお金の使い方について指摘を受けると、「報酬の受け取りが終わる75歳くらいになれば、自然に体力が落ちて遊びに行かなくなる。そうなればかかるお金も減る」と話しているそうです。

 ですがここにきて、雲行きが怪しくなってきました。会社の経営状況がここ数年芳しくなく、社長であるAさんはKさんの会長としての報酬を減額、もしくは停止したいと考えているのです。

 Kさんは初め、「それでは老後の計画が狂うし、話が違う」と聞く耳を持ちませんでした。しかし、会社の決算書を見たり、会社の状況を把握したりするにつれ、自分の報酬を辞退することが、会社のために必要だと決断しました。

● このままだと80歳前に老後破綻! 家計の見直しは年金生活前が理想

 現在、Kさんの貯蓄残高は3500万円です。Kさんの当初の予定では、75歳までは800万円ほどを老後資金から切り崩して楽しみながら暮らし、その後は保険を解約したお金も活用しながら節約して暮らす計画でした。ですが、月々の報酬が途絶えると決まった今、Kさんは今後のお金の使い方を見直さなければ、簡単に老後破綻してしまいます。

 もし、今の暮らし方を続けると、月40万円の支出ですから、年金8万円で賄っても毎月32万円の赤字。年間なら384万円の赤字です。貯蓄3500万円を取り崩しても、80歳まで持ちません。75歳から生活の仕方を改めるとしても、それまで今の生活を続ければ生活費の補てんに1900万円ほどが必要になります。つまり、75歳以降の貯蓄としては、1500万円ほどしか残らないことになります。年金額が月8万円ほどのKさんの老後の生活資金としては、決して十分ではありません。

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最終更新:5/20(月) 6:00
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