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女性騎手のG1レース初騎乗でも注目!復活した競馬人気を支える「騎手」に必要な適性とは?

5/21(火) 7:37配信

日本の人事部

まずはJRAか地方競馬の騎手養成学校受験に向けた努力を

現在中央競馬には、東西あわせて約130名の騎手が在籍している(そのうち女性騎手は前出の藤田騎手のみ)。騎手になるために最も一般的な手段は、養成学校を卒業し、国家資格である騎手免許試験に合格することだ。中央競馬と地方競馬それぞれに養成学校があり、騎手養成学校を卒業することで騎手免許の試験を受ける権利を得られる。養成学校は、千葉県白井市にある日本中央競馬会の「JRA競馬学校」と、栃木県那須塩原市にある地方競馬全国協議会の「地方競馬教養センター」の2校。前者が3年、後者が2年の就学年数となっており、どちらも倍率が高く狭き門となっている。JRA競馬学校の場合、毎年150人ほどの受検者に対し、合格者は10人前後。地方競馬教養センターの倍率も同程度だ。

競馬学校の入学条件は、20歳未満であることと、体重が46キロ以下(誕生日によって多少異なる)であること。また、視力は裸眼で「0.8以上」で、色別力、聴力、健康状態に支障がないことも条件となる。危険と隣り合わせの職業であるだけに、身体的な条件がかなり大きい。第1次試験では、身体検査、運動機能検査、学科試験、集団面接が行われる。体重測定で応募資格の制限体重を超えていれば、その時点で不合格という厳しさだ。第2次試験は、3泊4日の合宿形式で審査される。内容は、身体検査に加え、実際に馬に乗る騎乗適性検査や運動機能検査、保護者面接など。この時点では騎手さながらに騎乗する必要はなく、未経験でも問題はない。

騎手養成学校では、基礎体力訓練、騎乗技術、厩舎作業、学科(競馬関係の法律、仕組み、馬学、競争理論)などを学ぶ。特徴的なのは時間帯だ。実際の厩舎での調教は早朝3時に始まる。少しでも朝の早さに身体を慣らすため、寮での起床は5時40分、夏時間は4時40分となっている。2年生からは「実践課程」となり、東西のトレーニングセンターで厩舎スタッフとして住み込みながら、騎手としての生活を体になじませていく。卒業直前には模擬レースも行われ、卒業後には国家資格である騎手免許試験を受検する、という流れだ。晴れて免許を取得したら、JRAの場合は茨城県の美浦か滋賀県の栗東にあるトレーニングセンターに所属し、そこが勤務地となる。地方競馬の場合は、全国に所在する15ヵ所いずれかの地方競馬場に所属する。

騎手の収入は、5位以内に贈られる賞金に加え、レースに騎乗することで支払われる「騎乗手当て」と「騎手奨励手当て」が中心となる。賞金の騎手の取り分は1位で5%。数億円規模のJRAのレースで勝つと数千万円が手に入るが、地方競馬の場合は、賞金総額が1億円を超えるレースは限られており、数百万円、数十万円というものもある。例えば、賞金20万円のレースで優勝すると、賞金は1万円。そのため地方競馬の騎手は、トップクラスでも年収600万円ほどと言われている。一方、JRAの騎手は平均年収が1000万円程度、実力のある騎手は2000万円を超えることもある。待遇にこれだけの差があるため、多くの人は養成学校を受験する時点でJRAを第一希望に据え、合格しなかった場合に地方競馬を受けているようだ。しかし、JRAも地方競馬もどちらも狭き門。お金をモチベーションにしていては、厳しい訓練を耐え抜けないだろう。「馬と共に生きていきたい」という強い思いが、もっとも騎手に必要なものかもしれない。

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最終更新:5/31(金) 11:39
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