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寝ても寝ても疲れが取れない。そのとき”疲れている“のは「体」ではなく…?

5/21(火) 12:11配信

OurAge

たっぷり寝たはずなのに、なぜか疲れが取れていない…。こんなことがないだろうか?実は、毎日の生活の中で何気なくやっている習慣が、実は疲れをため込む行動である可能性大だという。そもそも”疲れ”を感じるとき、私たちの体ではどういうことが起こっているのだろう。東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身さんにうかがった。

私たちは、何らかの活動をして疲れを感じると“体が疲れている”と思う。例えばランニングをしたら脚の筋肉が疲れた、パソコン作業をしたら目が疲れたなどと、体の使った部分が疲れていると思いがちだ。が、実はそうではないという。

「疲れる部分はただひとつ“脳”で、具体的に言えば脳の自律神経の中枢です。例えば運動や入浴をすると呼吸や心拍、体温などを調節しなければならないため、脳の自律神経中枢がフル稼働します。また、パソコン作業などの際に目のピントを合わせるのも自律神経なので、このときも、酷使されるのは自律神経。こうして自律神経が疲弊すると体内で活性酸素が発生し、細胞が酸化ストレスにさらされます。その結果、細胞が本来の機能を維持できなくなり、思考力や注意力が低下したり、動作が緩慢になったり、目のかすみ、頭痛、肩コリ、腰痛などの症状が現れてパフォーマンスが低下します。これが疲労の正体。つまり疲れとは脳の疲労のことなのです」

疲れが生じるメカニズムは…
1.運動やパソコン作業、入浴など何らかの活動をすると脳の自律神経中枢が稼働して大量の酸素が消費される。

2.すると自律神経の細胞で活性酸素が大量に発生。疲れの直接的な原因になる物質は、実はこの活性酸素。

3.大量に発生した活性酸素は、自律神経の神経細胞を酸化させ、サビつかせる。

4.すると自律神経が本来の機能を果たせなくなり、こうして生じるのが疲労。自転車のチェーンがサビると動きにくくなるのと同じ。

では、疲れを取るコツとは?
「自律神経には、心身が活動モードのときや緊張状態のときに優位になる交感神経と、リラックスモードのときに優位になる副交感神経があります。このうち交感神経優位のときは、最大のパフォーマンスを発揮できるよう、自律神経中枢はフル稼働状態になり最も疲弊します。

ですから疲れを減らすコツは、交感神経優位の時間を減らし、副交感神経優位の時間を増やすこと。例えば激しい運動は交感神経を優位にするので、疲れたからすっきりしようと思ってランニングをすると、疲労に疲労を重ねるだけ。このように間違った方法をとっていると“何をしても疲れが取れない“という事態に陥ります」

また、その自律神経機能は「加齢とともに低下し、疲れやすくなる」ので要注意とのこと。
「脳の自律神経機能は、10代をピークに年々減少、40代になるとその半分になり、50代になるとさらに20代のときの1/3にまで低下します。40~50代になると疲れやすくなるのはこれも大きな原因です」

イラスト/いいあい 取材・原文/和田美穂

最終更新:5/21(火) 12:11
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