ここから本文です

巨人・澤村拓一投手の一軍昇格に球団内も賛否両論

5/21(火) 12:40配信

Wedge

 是か非か。巨人・澤村拓一投手の一軍昇格が波紋を広げている。出場選手登録された17日の中日ドラゴンズ戦(ナゴヤドーム)で3点リードの9回から登板すると三者凡退で終わらせ、981日ぶりのセーブポイントをマーク。さらに翌18日も9回から2試合連続の登板で2安打を許しながらも無失点に封じ、勝利後にはベンチ前でチームメートたちとハイタッチを交わした。チーム事情でリリーフへの再々転向となったが、脆弱なブルペン陣を救う力投を見せたことで首脳陣の評価は上々のようだ。

 宮本和知投手総合コーチは17日の試合後、澤村の登板内容について報道陣に「涙が出そうになった」と思わずポロッと口にした。ここまで右腕が二転三転で配置転換させられた背景を考えれば、投手コーチとしては確かにそう言いたくなるのかもしれない。

 だが、やはりこのタイミングにおける澤村の一軍昇格には異論が飛び交っているのも事実だ。一部週刊誌の報道によって4月中旬に澤村が東京・新宿の繁華街で飲酒後、見知らぬ男性に暴力行為を働いていたことが判明。相手側と和解が成立したとはいえ、大きな不祥事を引き起こしたことに変わりはない。

 しかも澤村は2014年にも同じように酒に酔って一般男性に暴力を振るう飲酒トラブルを引き起こしている。わずか5年の間に2度もこのようなグラウンド外での“飲酒暴行事件”を起こしながら、出場停止処分などの厳罰が与えられることもない。そしてこのような喧騒の中でも、しれっと一軍へ戻って来られる巨人の環境は極めて特殊と言わざるを得ないだろう。

 ちなみに一部週刊誌による報道で澤村の2度目の暴力沙汰が明るみに出たのは同誌発売日の6日。この飲酒トラブル発覚で“渦中の人”となりながらも、それから僅か11日後の17日に澤村は一軍再昇格を果たしている。これでは多くの人が「モラルがないのでは」とツッコミを入れたくもなるのも当然といえば当然かもしれない。

 そう考えると澤村に対して宮本コーチが「涙が出そうになった」と発した言葉にも美談とは受け取れず、やはり大きな違和感を覚える人は多いようだ。

 澤村の一軍合流によって投手陣の中に過去の黒歴史を呼び起こされそうな面々もいる。まず1人目は今季ここまで先月23日から今季4勝目で足踏みし、勝ち星に見放され続けている山口俊投手だ。巨人への移籍1年目となる2016年7月に飲酒トラブルで書類送検され、球団から残りのシーズンの出場停止と減俸処分を言い渡され、大きな非難を浴びたのはまだ記憶に新しい。

 ブルペンを支えている高木京介投手も野球賭博事件に関与し、NPB(日本野球機構)側から1年間の出場停止処分を受けたものの、マイナスから這い上がって再び今の立ち位置を築き上げた。

1/2ページ

最終更新:5/21(火) 12:40
Wedge

記事提供社からのご案内(外部サイト)

月刊Wedge

株式会社ウェッジ

2019年7月号
6月20日発売

定価500円(税込)

■特集1 米中制裁ドミノ――ファーウェイ・ショックの先
■特集2 迷走するニッポンの英語改革
■留学生の「就職解禁」で加速する移民政策
■横行する盗伐 林業王国宮崎県の「闇」

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事