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「就職すれば安定」が崩れた日本で経済的自立を実現するには?

5/21(火) 9:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

本連載は、資金繰り表を活用した経営管理の普及を目指す、株式会社アセットアシストコンサルタントのCEO兼統括コンサルタントの大森雅美氏が、経営者が知っておくべき会社の数字や統計データの読み方を解説します。※ 本記事は、2019年4月22日に掲載された大森雅美氏のブログ『銀行から融資を受ける前に』から抜粋・再編集したものです。

成熟した先進国ではGDPの成長率は鈍化する

新年度が始まって気持ち新たに今期こそは目標達成だと思っていらっしゃる経営者も多いことでしょう。

前年同月対比で現金は増えていますか? 以前に今年は新たなことを始めるには歴史的に適した年になる。としてメルマガを上梓しました(関連記事「 日本に蔓延する閉塞感の正体…一個人、一企業ができることは? 」)。元号が『令和』に変わるだけでも、まさに歴史が変わる、新しい時代の到来、心機一転のイメージがしやすいです。

様々な経済指標があるなかで、私は、ずっとGDPと人口に焦点を当てて話をしています。これは、「個々に課題はあれど、大まかな経済指標のエビデンスをもって俯瞰するバックボーンの知識が欲しい」、「ざっくりしたものを確認するにはどの経済指標を押さえておけばいいのか」などのニーズに微力ながら寄与したいとの思いからです。

GDPでいえば、世界成長率がIMF発表で3.3%、我が国日本は約1%で2%まで届かない。経済成長が著しいと脚光を浴びる中国は、減速したとはいえ約6%は成長率が試算されています。成熟した先進国ではGDPの成長率が鈍化して当たり前だといいますが、日本の経済全体の大きさが1%しか伸びないのであれば、法人でも、個人でも、お金を得る人、使う人の割り当てが変わるけど、全体では大きくならない訳ですから、格差が広がるということになります。

個々人が「依存から自立」へ考え方をシフトせよ

実にシンプルでしょう。格差が広がるなかで、自分の生活の豊かさや自己実現を成すには、個々に対処すべきは『自立する』ということがキーワードになります。もはや「就職すれば生活安泰」とはいえない社会なのです。

一方でアイデアさえあれば、それを世に問うて需要を満たせば、経済的自立がしやすくなっています。依存から自立に考え方をシフトする必要があるのです。

人口は、世界的には増加に歯止めがかからず、食料危機、エネルギー危機が問題視されています。一方、日本では人口減少に歯止めがかからないと問題になっています。日本の人口問題は、労働力の問題と同義ではありません。人口問題は社会の在り方の問題です。若年層が安心して家庭を持てる収入が確保できないと嘆く、子供を産み育てていくのに経済的に不安だと嘆く声があります。

医療技術の発達で疾病の発見精度が上がり、健康診断を受ければ必ず何かしらの問題が見つかる。早期発見、早期治療で健康が保たれるのは良いこととしながら、寿命が延びるなか、経済的不安が募る。

少子高齢化は社会の在り方の問題だと分かります。今考えられる対処法は、やはり、個々の自立、依存からの脱却に考え方をシフトするしかなさそうです。

個々人の生活を、国が社会保障で守り抜けると考えることは、今や難しいでしょう。国や他に頼っても助けてくれる訳ではなさそうです。生活スタイルを変えて自立する。生涯収入を確保して自立する。自立といっても個々に考え方の自由度があります。

また、労働力は外国からの移民受け入れで解決できる問題ではありません。人間を受け入れるということと、労働力を受け入れるということを同義に考えるべきはありません。労働力を求めるだけなら、AIの推進と機械化の促進で対応すべきだと思います。

外国人労働者は機械ではなく人だという当たり前のことを思い出せば、移民受け入れで日本の労働力が改善されるなどといった、受け入れる外国人を産業機械のような考え方をしてしまう誤解は招かないないはずです。平等な評価と対価と待遇が必要なのです。

GDP成長率と人口問題を並べてみると、世界のなかで今日本が課題の解決に向かおうと取り組んでいることの実像が見えてきます。一方その問題も見えてきます。5月からもっと『令和』という新元号の新時代「感」が雰囲気として増してくるでしょう。

景気は「気」です。冷静に本質的に現象を捉えて、個々に対応して行く必要が出てきます。依存から脱却した個の自立が、当たり前の感覚として私たちを包むころには、きっと景「気」は上がっていると思います。共に頑張って行きましょう。

大森 雅美

最終更新:5/21(火) 9:00
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