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住民を駆逐する? 京都・大阪「インバウンド地獄」の実態

5/21(火) 6:40配信

週プレNEWS

訪日外国人観光客の増加が止まらない! 政府が掲げる「2020年に4000万人」が目前に迫るなか、インバウンド需要で沸く京都・大阪は地価が急上昇している。

【図】訪日外国人旅行者の推移

だが、そこには理不尽な目に遭っている人もいて......。活況の裏にある「インバウンド地獄」の実態を現地取材した!

■2020年までに4000万人!
外国人が旅行で自国に訪れることを指す「インバウンド」という言葉は、すっかり定着した。日本においてインバウンド客数は順調に伸び続け、2013年には外国人観光客数が初めて1000万人を突破。

政府が14年に掲げた「2020年に2000万人」という目標は16年に前倒しで達成された。政府は「20年に4000万人、30年に6000万人」を目標に掲げているが、その予想以上の速さで到達しそうだ。



当然、経済効果も半端じゃない。12年から17年の5年を例にとると、インバウンド客数は3.4倍、インバウンド消費額は4.1倍の4兆4162億円にまで跳ね上がった。

だが、その"副作用"が観光地を中心に出始めている。著書に『観光亡国論』(アレックス・カー氏との共著。中公新書ラクレ)などがあるジャーナリストの清野由美氏は警鐘を鳴らす。

「質を検討することなく、観光客の数だけを増やしていってもいいのか疑問です。欧州では人気観光地を中心に『オーバーツーリズム(観光過剰)』という言葉が盛んに使われるようになっています。

例えばバルセロナ(スペイン)の場合、92年のオリンピックを機に観光に重点を置くようになりましたが、10年頃からその反動が表面化してきました。観光客が押し寄せるようになったことで、地価が高騰し、観光繁忙期に働きに来ていた労働者が滞在する場所がなくなり、人手不足に。ごみ収集、地域の安全管理などの公共サービスが打撃を受けました」

地価については今まさに日本でも同様の現象が起きている。国交省が3月19日に発表した公示地価の全国全用途平均値は、4年連続で上昇したが、なかでもインバウンド客の多い大阪市中央区の黒門市場周辺、京都市の東山区といった地域で軒並み40%近い急激な上昇率を見せているのだ。

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最終更新:5/21(火) 11:34
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