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ゲオがブランド品を低価格販売、米国で人気の新業態は定着するのか

5/21(火) 7:00配信

日経クロストレンド

 ゲオホールディングスが米国で人気の新業態、オフプライスストア「Luck・Rack Clearance Market」を設立し、2019年4月25日に1号店をオープンした。中古品店「セカンドストリート」などリユース事業で得たノウハウを店舗運営に生かす。

 ゲオホールディングスの子会社であるゲオクリアが運営を担当するLuck・Rackは、衣料品や服飾品、日用品など売れ残ったブランドアイテムをメーカーや小売店から仕入れて、希望小売価格よりも低価格で販売する。5万点以上の商品を取り扱い、割引率は20~80%程度。1店舗でさまざまなブランドを品ぞろえする点がアウトレットストアやディスカウントストアとの違いとなる。米国ではこうした業態を「オフプライスストア」と呼び、近年人気が高まっている。

●女性がメインターゲット

 主なターゲットは、30~50代の女性。この層は、仕事や子育てに忙しく、都心の百貨店にわざわざ足を運ばなくても「買い物のついで」に衣料品などを買える手軽さをメリットと感じてもらえると考えた。

 1号店はいわゆる郊外型大型店舗で、横浜市の港北インターチェンジのほど近くのコーナンモール内。100円均一ショップやスーパーマーケットが出店しており、IKEAも隣接している。ゲオクリア社長の川辺雅之氏は「この立地なら“買い物のついでに”というライフスタイルを提案できる」と、出店理由を話す。店舗面積は427坪。

参考にしたのは先を行く米国の店舗

 ゲオクリアによれば、19年内に5店舗をオープンする予定という。1店舗目と同様に、すべて郊外型の300坪以上の大型店舗とする方針だが、商品のラインアップや売り場の陳列方法など、店舗運営の詳細は店舗ごとに異なるものにするという。

 売り場のつくり方などは、「T.J.マックス」や「ノードストローム・ラック」といった米国で人気のオフプライスストアを参考にした。「大量に同じものを買い付けてしまうと、売れ残り商品ばかりを扱うように見えることが分かった」(川辺氏)ため、同じ商品を大量に置かないようにするとともに、種類や色を考慮することで商品がバラバラでも売り場に統一感を持たせた。

●時代に逆行したビジネスモデル?

 ゲオがオフプライスストアに進出する背景にあるのが、従来の中古品店セカンドストリートを含むリユース事業の成功だ。2009年6月に総合リサイクルショップフォー・ユーが運営する「セカンドストリート」224店舗を連結子会社化して以来、セカンドストリートの店舗数は年々増加しており、18年12月末で621店舗に上る。23年3月末までに海外も含め800店舗の展開を目指す。リユース事業の売り上げもグループ全体の48.1%を占め、収益の大黒柱にまで成長した。

 セカンドストリートは消費者から中古品を買い取る業態のため、Luck・Rackとはビジネスモデルが異なる。だが、「(ゲオホールディングスが行う)リユース事業のノウハウを生かせる」と川辺氏。

 そのノウハウは大きく分けて3つある。

1.商品ごとのタグ付け
1つとして同じ商品がないため、商品数だけ品番がある。膨大な数の品番を管理できる仕組みを持つ

2.売れる商品の目利き
買い付けしても売れなければ、大量の在庫を抱えることになる。シーズンごとに売り切る商品を調達する目利きできるバイヤーを抱える


3.価格を再評価
一度定価のついた商品に再び妥当な値段を付ける評価手法

 特に「計画的な買い付けができない」点を回避するノウハウは重要で、例えば冬物はシーズンに合わせて店頭に並べられるように4、5月に買い付けを行い、寝かせておくという。「先にキャッシュが出てしまい、在庫の回転率も悪い。時代と逆行したビジネスモデルだが、リユース事業のノウハウがあり、ある程度資本を持つゲオだからこそ始められる」と川辺氏は自信をのぞかせた。

 自分らしさを追求する女性が増え、「シャネル(ブランド物)を持ってればいい時代は終わった」と川辺氏。「いかに良いものを安く仕入れ、お得だと感じてもらえるかが重要。(1号店は)まだまだ未完成だが、これから取引先を増やし、店舗拡大に伴って尻上がりに商品の質を良くしていきたい」と話す。オープンに間に合わなかった商品もまだあるとのこと。

 「メルカリ」をはじめフリマアプリの台頭で、リユース商材に対する抵抗が減ってきた。特に若年層の利用が多い。そんな中、新品を扱うオフプライス事業を始めたゲオ。日本でこの事業を定着させるためには、中古品に抵抗がある人が比較的多い中高年層に上手く訴求できるかがカギとなりそうだ。

松野 紗梨

最終更新:5/21(火) 7:00
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