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「がんが治る」は信じていいのか? 終末期患者2000人を診た医師が語る“食事の大切さ”

5/22(水) 11:57配信

PHP Online 衆知

医師のお勧めは、単なる「個人的な体験談」であることも多い

言い換えるならば、そうした比較研究が行われていない食品を「病気が治る」「がんが治る」などと謳うことがいかにいい加減か、ということです。

にもかかわらず、健康や長生きを求める人々の弱みに付け込んだ、そうした誤った健康法が流行し、健康情報が蔓延してしまいます。医師などの専門家が推薦する健康法や監修する健康情報サイトなども数多くあります。

ここで問題にしたいのは、専門的な分野に関しての医師の発言の信憑性です。

例えば、緩和ケアを専門とする医師が、「〇〇という薬剤は、がんの痛みに効く」と話したときに、それは「信頼できるエビデンス」とみなされるでしょうか。

実は、こうした専門家の意見は、正解から大きく外れていないとしても、「信頼できるエビデンス」の中では、最低レベルです。なぜなら、それは「個人の体験談でしかない」からです。しっかりとした研究の裏付けがない意見は、根拠に乏しいと捉えられるのです。

医師だって、体験からは逃れられない

医師も患者も人ですから、治療の過程には、様々な要素が入ってきます。例えば、よく知られているのは、薬剤のプラセボ効果とノセボ効果です。プラセボ効果は、ある薬剤が良いと思って服用すると、実際に良い効果を得られることです。

対してノセボ効果は、悪いと思って服用すると、実際に悪い効果を感じてしまうことです。どちらとも、医療の現場ではよく起こります。これは、服用する患者の側ばかりでなく、勧める医師の側にも起こりえます。

ある医師がある薬剤を患者さん数人に処方して、患者さんの痛みがかなり良くなったとします。医師は「この薬は効く」と感じます。すると、その医師はこの薬剤を他の患者さんに勧めるときにも、実感をもって「この薬は効きますよ」と話し、時には事例なども挙げて伝えるかもしれません。

そのとき、医師と患者さんとの関係が良い場合は、患者さんは「この先生が、このように勧めてくれるなら、これは効きそうだ」と感じるでしょう。

結果として、実際に薬剤を服用すると、「効いているようだ」という感覚が生じます(このとき、プラセボ効果が生じています)。次回の診察時に患者さんからその話を聞いた医師は、「この薬を効く」という実感を高めていきます。

この薬剤の効果が実はたいしたことがなくても、このようなことは普通に起こります。薬剤の処方を受ける際には、その背景にどのような科学的な根拠があるのかをしっかりと尋ねることも重要でしょう。

特に、高血圧や脂質異常症、糖尿病などの長期間・毎日使用することになる薬剤に関してはなおさらです。「みんな良くなったと言っています」では不十分であり、どのような健康的な利益が得られ、どこまで研究でわかっているのかを尋ねることができれば最適です。

ただ、日常の診察では、患者さんとのコミュニケーションに時間が割けない医師もいるでしょうから、ポイントを絞って聞くなど工夫してみてください。

薬剤と同じことは、医師が勧める食事にも言えますだから、みなさんも医師のお勧めだからといって、意見を鵜呑みにせずに、何を食べるべきかを慎重に考えていく必要があります。

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最終更新:5/22(水) 11:57
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