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「社内失業」という大問題を克服しなければ、日本経済の復活ナシ

5/22(水) 8:00配信

現代ビジネス

 メガバンク、富士通、NEC、コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスなど、いわゆる一流企業におけるリストラが加速している。多くが45歳以上の中高年社員を対象としたものだが、各社に共通しているのが、大量の社内失業者問題である。

 日本は人手不足と言われているが、これはあくまで現場の話に過ぎない。多くの企業ではホワイトカラーを中心に大量の余剰人員を抱えており、これが日本企業の経営に致命的な影響を与えている。

 これまでホワイトカラー層の雇用は「聖域」とされ、余剰人員の話題はタブー視されてきた。言い換えれば、この部分に手を付けなければ、日本経済の復活はない。

リストラは業績が悪い企業だけにとどまらない

 富士通は2018年10月、グループ全体で5000人という大規模な配置転換を実施する方針を打ち出した。45歳以上の正社員や定年後に再雇用された社員を対象に、希望退職やグループ内の配置転換を促すとのことだが、特に注目を集めたのが、人事、総務、経理など、間接部門の社員を、営業やSE(システムエンジニア)などの収益部門に異動させる措置である。三菱UFJ銀行も2023年度までに本部に所属する行員を半減し、営業部門へのシフトを進める方針を示している。

 国内市場は今後、縮小することが確実視されていることに加え、既存業務をRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)を使って自動化するという流れが加速しており、事務部門を中心に大量の余剰人員が発生しつつある。

 余剰となった間接部門の社員に研修を実施し、収益部門に配置転換すれば業績が拡大するという話は理屈としてはその通りだが、現実はかなり厳しいだろう。長年、間接部門で仕事をしてきた社員が、スムーズに営業マンに転身できるとは考えにくく、これは事実上の転職斡旋であるとの受け止め方がもっぱらである。

 このほかにもリストラ計画を打ち出す企業が相次いでいるが、多くが間接部門の社員を対象としている。

 富士通やNECは業績が低迷している企業だが、人員削減の流れはそうした企業だけにとどまるものではない。日本企業としては空前の好業績をあげているソフトバンクグループでも、業務自動化で余剰となった6800人を配置転換するとしており、この流れは業種や経営状況とは無関係と考えた方がよさそうだ。

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最終更新:5/22(水) 8:00
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