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安倍首相が約束した「3回目の消費税先送りはしない」の真意

5/22(水) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

● 1~3月期GDPは「出来過ぎ」 輸入減の「引き算型」で伸びた

 消費増税の可否を見極める上で、景気動向も無視できない。

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 今週、内閣府が発表した1~3月期の実質GDP(1次速報)は前期比+0.5%(同年率+2.1%)と、高めの伸びを見せた。

 筆者を含む市場参加者の中にはマイナスを見込む向きもあったが、予想外に大きめのプラスになった。

 消費増税の先送りを正当化するには、皮肉にも「出来過ぎた」結果となった。

 しかし、需要項目を掘り下げると、強気にはなれない。1~3月期GDPを押し上げた要因が輸入の大幅減少だからだ(図表1)。

 輸入はGDPの控除項目だから、他の条件を一定として、輸入の減少はGDPの増加につながる。控除項目(輸入)こそがGDPを押し上げたという意味で、1~3月期のGDPの伸びは「引き算型」といえる。

 これに対して、個人消費、設備投資、輸出などの増加がけん引するGDPの伸びは「足し算型」といえる。景気の見通しに強気になるには、この「足し算型」のGDPの伸びが待たれる。

● 内閣府の景気判断は 6年2ヵ月ぶりで「悪化」に

 1~3月期のGDPの伸びが「引き算型」だったことは、内閣府の景気判断とも平仄(ひょうそく)が合う。

 先週13日、内閣府は3月分景気動向指数の発表を踏まえて、景気判断を「下方への局面変化」から「悪化」に引き下げた。

 内閣府による「悪化」という景気判断は、アベノミクス開始直後の2013年1月分の統計以来、6年2ヵ月ぶりである。

 2008年以降、内閣府は景気動向指数に含まれる「CI一致指数」に基づいて機械的な景気判断を行っている。このCI一致指数は、景気循環と同じタイミングで変動する複数(現在は9系列)の「一致系列」を統合して算出され、景気の「量感」を表す指標として機能する。

 このCI一致指数の動きと、内閣府の景気判断の対応関係は図表2のようにまとめられる。

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最終更新:5/22(水) 10:20
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