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イギリス人発案の“ビール好き”ランナーの会─パブに始まり、パブに終わる?

5/23(木) 17:00配信

クーリエ・ジャポン

海外旅行先や家の近くで道を歩いていて、ふと地面に目を向けると、チョークで書かれた矢印が目に入る。先を見ると、どうやらその矢印はある程度の間隔をあけて続いているようだ。

そんな経験をした読者は果たしているだろうか?

もし心当たりがあるならば、それはきっと世界的なネットワークを持つランニングクラブ「Hash House Harriers(ハッシュ・ハウス・ハリアーズ、H3)」が残したものだろう。

ランニング前に一杯ひっかけて?

世界的なランニングクラブと言うと、俊足のアスリートが集まってスピードを競うのかと思われるかもしれないが、まったく違う。常連はH3を「Drinking Club with Running Problem」と表現する。ランニング依存症を抱えた酒好きの会とでも訳せばいいのだろうか。少し古い表現で言えば呑み助の会。重点は飲みと交流に置かれている。

この通称H3の起源は、第2次世界大戦時のイギリス領マレー(現マレーシア)。

CNNトラベルによると、イギリス駐留軍の兵士や駐在員が月曜の夜に集まり、イギリスの伝統的な追いかけっこである「ヘア・アンド・ハウンド(ウサギと猟犬)」方式に則ってランニングすることで、週末の飲みすぎによる二日酔いを解消しようとしたのが始まりという。

この習慣は日本軍によるマレー作戦の直後に一旦途絶えたが、終戦後の1946年に再開。その後日本をはじめ世界各国に広がった。世界の主要都市には大抵、ローカルのH3が存在するようで、都市名と「Hash House Harriers」の組み合わせで是非グーグル検索してみてほしい。

ロンドンには主に3団体あり、それぞれ平日夜もしくは週末に集合する。イギリスのグループは基本的に毎週異なるパブを発着点としてランニングするため、開始前に一杯ひっかける人もしばしば。“パブに始まり、パブに終わる”ランニングの会だと(半分冗談めいて)伝えると、大概は怪訝な顔をされる。走ることと飲むことを別の次元として捉える人の方が一般的だからだろう。

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最終更新:5/23(木) 17:00
クーリエ・ジャポン

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