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老後は「田舎」と「都会」どちらに住むか 出費が多いのは実は…

5/23(木) 15:00配信

マネーポストWEB

 老後の生活において、「都会暮らし」か「田舎暮らし」か、どちらを選ぶかで大きな差が出てくる。都会で忙しく過ごしてきた人は、夫の退職金を利用して、気候がよく、広い家でのんびりと田舎暮らしをしたいと考える人もいる。だが、何も考えずに田舎暮らしを始めると痛い目にあう。64才主婦・金井さん(仮名)が話す。

「都心にアクセスのよいベッドタウンで、建て売りの小さな一戸建てに住んでいました。子供2人も独立し、夫が定年退職したのを機に、田舎の広い家に移り、趣味の園芸を楽しみながらゆっくり暮らしたいと考えました。そして2年前、家を売ったお金で、思い切って神奈川の湘南に家を購入。海の見える街で、地価が安い分、これまでより広い家で、憧れの田舎暮らしを始めました。

 でも、引っ越してすぐに夫ががんを患い、現在は病院と自宅を行ったり来たりする生活を送っています。自宅からバス停や駅までは歩いて35分、運行本数も限られるうえ、車の免許も持っていないため、病院に通うのに往復2時間かかります。スーパーに行くにも40分はかかります。頻繁にタクシーを使うわけにもいきません。今では考えが甘かったと、後悔しています」

 憧れの田舎暮らしのはずが、まさかこんな事態になろうとは…。実際のところ、「田舎」と「都会」、どちらで暮らすのがよいのか。介護ジャーナリストでオールアバウトガイドの小山朝子さんが話す。

「都会暮らしに慣れた人が地方で暮らすのは想像以上に大変です。夫婦のどちらかが病気になったり介護が必要になったりすれば、かえって苦労したり、お金がかかることも。たとえば、山間部や過疎地では大きな病院が遠かったり、介護ヘルパーが訪問する事業所が近くにない地域もある。都心部の家は売れることがあっても、地方の家は買い手が見つかりづらいでしょうから、相応の覚悟が必要です」

 都会よりも物価が安いからお金がかからない―─と金銭的なメリットを求めて移住する人も少なくないが、注意が必要だ。実は地方の方が意外にお金はかかる。

 たとえば光熱費は、都会の都市ガスよりも地方のプロパンガスの方が総じて高く、それだけで年間8万円以上の差がつくともいわれている。

「地方では大型スーパーが近くになく、競合店が少ないために食料品や日用品の出費が2~3割増しになったという話も聞きます。交通費も、地方はガソリン代やタクシー代がかさみがちですが、東京都内では70才以上は一定額を支払う『シルバーパス』を利用することで、バスや都営地下鉄が乗り放題になるなど交通費を抑えることも可能です」(小山さん)

 メリットとデメリットをよく比較して検討したいものだ。

※女性セブン2019年5月30日号

最終更新:5/23(木) 15:32
マネーポストWEB

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