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税務調査で必ずチェックされる「役員報酬」の適正額とは?

5/23(木) 10:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

本連載は「税務調査を支援する税理士の会」著、株式会社エッサム編集協力、税理士法人クオリティ・ワン代表社員・渡邊勝也税理士監修の『オーナー社長のための税務調査完全対応マニュアル』(あさ出版)から一部を抜粋し、税務調査の連絡を受けた中小企業オーナーの役に立つ対処法等を紹介します。今回は、税務調査の際に争点となりやすい「役員報酬」について見ていきます。

役員報酬は「定期同額給与」であることが原則

「定期同額給与」の制度の趣旨にあった運用をする

役員報酬は「定期同額給与」であることが原則です。定期同額給与であるとみなされるためには、次の要件を満たす必要があります。

・期首から原則3ヶ月以内(3月決算法人なら6月末まで)に行う改定であること

・事業年度内において、改定前の毎月の支給額が同額であること

・事業年度内において、改定後の毎月の支給額が同額であること

よくあるのが、「思ったより利益が出てしまったので、役員報酬で調整しよう」と考えるケースです。この場合、たとえば4月から12月まで同じ額を払っていたのに、3月の決算間際に「7月から変更したことにしよう」と、未払いの報酬を4月~翌3月まで30万円ずつ立てようとする経営者もいますが、この場合、12月の源泉所得税の金額や年末調整の金額がずれてしまいます。

役員報酬の改定は、やはりきちんとルールにのっとって改定するべきと言えるでしょう。役員報酬を増やすと、法人税の納税額が下がりますが、制度の趣旨として認められません。税務調査では必ず指摘されます。

減額が認められる場合

定期同額給与が基本ですから、期の最中に役員報酬を下げることはできません。たとえば、「一時的な資金繰りの都合」や「単に予算を達成できなかった」というケースでは、役員報酬は期首から原則3ヶ月以内に決めた額を支払うことになります。

ただし、役員報酬の減額が認められる可能性があるケースもあります。

・銀行との間で、借入金の返済期限延長や条件緩和(リスケジュール)をするため、役員報酬を減額しなければならなくなった

・業績や財務状況、資金繰りが悪化したため、取引先等からの信用を維持・確保するために、役員報酬の減額を盛り込んで経営改善計画を策定した

・売上の大半を占める主要取引先の経営悪化により、その事業規模を縮小せざるを得ない状況にあることが判明し、数ヶ月後には当社の売上が激減することが避けられない状況が生じた場合において、現状では売上などの数値的指標が悪化しているとは言えないが、役員給与の減額などの経営改善策を講じなければ客観的な状況から今後著しく悪化することが不可避である

・主力製品に瑕疵があることが判明して、今後多額の損害賠償金やリコール費用の支出が避けられない場合

・役員が病気等により職務の執行が一部できなくなった

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最終更新:5/31(金) 20:39
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