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地方医師と大都市圏医師に収入格差…なぜ東京は低くなるのか?

5/23(木) 11:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

高収入で知られる医師ですが、同じ医師でも“収入の差”は存在します。勤務医か、開業医か、診療科は何か……。さまざまな要素が収入の差に関わっていますが、地域差もその一つ。一般の職種でも地方と大都市では給与水準が異なるものですが、医師の世界にもそれは当てはまるのでしょうか。本記事では、地方医師と大都市圏医師の収入について、それぞれ解説します。

勤務医、開業医の収入の違い

厚生労働省が平成28年に公表したデータによると、職種別の年収ランキングで「医師」は2位に入っています。詳細を見ると、1位:航空機操縦士、2位:医師、3位:大学教授、4位:公認会計士・税理士、5位:歯科医師と続きます。

ただ、医師の中でも「勤務医」と「開業医」では“収入格差”が見られます。同様に、厚生労働省の調査によれば、病院勤務医は平均年収約1,400万円、開業医(診療所院長)は約2,800万円、2倍もの差があることがわかります。

どうして、ここまでの差が生まれるのでしょうか? 厚生労働省はこの差について、「開業医は、診療所を建築するために借り入れた借金(元本)の返済、診療所の老朽化に備えた建て替えや修繕のための準備金、病気やけがにより休業した場合の所得補償のための費用(休業した場合に収入は激減)、老後のための退職金相当の積立て(サラリーマンのような退職金はない)といったものが含まれるものであり、勤務医の「給与」とは内容や性質が異なるものである」と見解を示しています。

また、開業医は勤務医よりも多くのリスクを抱えています。真面目に働いていれば毎月の固定給が支払われる勤務医と違い、さまざまな返済を行いながら、患者を集める努力をし、診療をして、健全な経営まで行わなければなりません。収入の差だけで「開業医の方がメリットがある」とはいえないでしょう。

地方医師の収入の現状について

今回の本題の「地方医師」と「大都市圏医師」の収入の違いを見ていきます。結論から書くと、一般の職種の給与水準とは異なり、医師の世界では「地方のほうが都会よりも収入が高い」現実があることがわかります。

厚生労働省の「平成28年 賃金構造基本統計調査の統計データ」から、年収の高い都道府県ランキングを見てみましょう。

男性医師

<35~40歳>

1位:山形

2位:奈良

3位:鳥取

<40~45歳>

1位:宮城

2位:兵庫

3位:大阪

<45歳~>

1位:滋賀

2位:福島

3位:青森

女性医師

<35~40歳>

1位:宮城

2位:香川

3位:広島

<40~45歳>

1位:新潟

2位:山口

3位:埼玉

<45歳~>

1位:高知

2位:長崎

3位:青森

これを見る限り、大都市圏は男性医師の40~45歳の3位にランクインしている大阪ぐらいで、東京や名古屋、福岡は入っていません。一般職種では“東京一極集中化”が進んでいる日本でも、医師の世界に関しては「都市よりも地方のほうが年収が高い」というのはデータで証明されています。

このような収入格差が生まれる原因は“需要と供給”のバランスに他なりません。東京は人口が多いぶん、患者の数は多くても、医師の数も地方よりも圧倒的に多いため、給与が抑えられる傾向にあるようです。一方、地方は「医師が貴重な存在」なので、需要が増え、給与も高くなるというわけです。

ただ、地方の医師は貴重な存在であるぶん、求められる機会が当然多くなり、労働時間は長くなります。こう考えると、長く働いた分が給与に反映されているという考え方もできるかもしれません。

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最終更新:5/23(木) 11:36
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