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フランスの父親が育児に積極的なワケ~男を「父にする」工夫の数々

5/23(木) 11:00配信

現代ビジネス

 ここ数年で男女平等を力強く推進し、短期間のうちに「グローバルジェンダーギャップ」のランキングを駆け上がったフランス。本連載「フランスに探る男女連携社会の作り方」は男女の〈連携〉の在り方を同国に学ぶ。

夫に「やってもらう」?

 筆者はフランス人サラリーマンの夫と共働きで、小学生二人を育てている。育児の実務はほぼ五分五分の割合で、夫は朝食・身支度・学校までの送り・宿題チェック、私は通院関係・衣類の管理・夕方の迎え・夕食の準備と分担している。

 仕事時間や得手不得手による分け方だが、基本的にはすべてのタスクを私も夫もこなす二馬力体制だ。それを子どもたちも分かっているので、父母どちらかが不在にしても、不便や心配はない。私も夫も実家が遠く、毎日は決して楽ではないが、二人三脚でやっているという実感がある。

 そんな我が家の状況を日本の友人知人と話していると、頻繁にこんなことを言われる。

 「夫にここまで『やってもらう』の、大変でしょう?」

 発言の主が母親の場合は、この後はこう続く。「うちの夫はまずやろうとしない」「いざやってくれると思ったら、やり方がまずい。それを注意したら拗ねられる」「だから私が自分でやった方が早い」と。

 そして父親たちからは、それに呼応する言葉を多く聞かされてきた。「実際、俺にはできない。泣かれるし」「やろうとすると、かえって邪魔になる」「結局育児は、母親の方が向いてるんですよ」。

 もちろん、こうした夫婦の関係性は、日本のすべての家庭に当てはまるものではない。が、上記のような会話の流れになることはやはり多い。そしてそんな会話の度に私は、複雑な気持ちになる。

 私は、夫に育児の仕方を教えたことはない。育児を任せるのに心配を感じることも、やってもらう面倒を覚えることも、「私がやったほうが早い」と思ったこともない。夫から「できない」と言われたことも、夫の行動を邪魔に感じたこともなく、子どもたちはパパにべったりだ。

 育児分担に関しては夫と喧嘩もしたし、何度も話し合いを重ねてきた。しかし基本的なあり方として、「父親は育児ができない、母親の方が向いている」→だから「母親が導いて父親に育児をやらせる」という図式は、一度もなかった。

 とはいえ夫は子の誕生前、育児に特段の関心があったわけではない。専業主婦の母親に育てられ、私の妊娠中も育児本ひとつ読むことはなかった。育休は取得しておらず、1歳で保育園通いが始まるまで、日中子どもを見ていたのは私である(帰宅後と週末は夫が見る分担だった)。

 それでも夫は、私と五分五分で育児をする父親になった。振り返るとそこには二つの要因があったように思う。まず彼自身がフランス社会の仕組みの中、自然な流れで「父親は育児をするもの」と理解したこと。もう一つは、育児のスキルを妻である私からではなく、自分自身で学べる「機会」と「時間」があったことだ。

 この二つの要因は、偶然や幸運の賜物ではない。「育児する父親」を増やすための国策として、フランス政府が意識的に与えているものなのである。

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最終更新:5/23(木) 11:00
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