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日経平均がここから下がりにくいと考える理由

5/23(木) 5:30配信

東洋経済オンライン

 日本株が下げ渋っている。米中摩擦の激化懸念が依然くすぶっているものの、代表的な指標である日経平均株価は終値で2万1000円台を維持している。テクニカル指標を見ると、売られ過ぎのシグナルが出ているものもある。今後はどうなるのか。日本株の見通しを探ってみた。

■東証1部騰落レシオが約5ヵ月ぶりに70%台へ低下

 よく「市場全体の体温計」ともいわれる騰落レシオが70%台まで低下してきた。同レシオは一定期間(通常は25日間)の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率から算出され、百分比で表される。一般的に120~140%超が天井圏、100%が中立圏、70%前後が底値圏とされる。特に底値圏での信頼性が高いことから、押し目買いのタイミングを計るうえで有用な指標といえる。

 東証1部騰落レシオと「主な背景」
1 2015年09月 64.4% 中国人民元切り下げ
2 2016年01月 53.8% 原油価格の急落
3 2017年04月 68.0% 仏大統領選懸念、北朝鮮リスク
4 2018年02月 71.8% 米中貿易摩擦の激化
5 2018年12月 65.6% 米景気減速懸念、原油価格急落
6 2019年05月 77.9% 米中貿易摩擦再燃

 2015年以降を振り返えると、騰落レシオが低下した局面は相場の底値圏となっている。最近では2018年12月25日、米景気減速懸念と原油安が重なり、世界的な株安が加速した。このときの東証1部騰落レシオは65%台までの低下。結果的に、日経平均株価は1万9155円で底入れしている。一方、足元の騰落レシオは一時約5ヵ月ぶりに73%台まで低下(5月16日)しており、市場全体は売られ過ぎの水準に近づいている。

 一方、大型連休明けの下げ相場で、足元の個人投資家の信用評価損益率がマイナス15.4%まで悪化している。同損益率は、マイナス15%水準を下回ると、追加証拠金(追い証)の差し入れにともなう投げ売り等が一巡し、相場がいったん反発することも少なくない。

 信用買い残(将来の売り圧力になる)も2.1兆円台まで縮小、需給は改善に向かいつつある。実は、アベノミクス相場(2012年12月以降)を振り返ると、信用買い残のピークは3.5~3.6兆円台、ボトムが2.0兆円台だ。どうやら、信用取引における投げ売り等にともなう下押し圧力も徐々に弱まっているようだ。

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最終更新:5/23(木) 5:30
東洋経済オンライン

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