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ベートーヴェンを演じた稲垣吾郎、クリムトへの思いを語る

5/23(木) 10:11配信

日経ARIA

今回は、連載「ドヤれる週末ARIA美術展」の番外編をお届けします。前回ご紹介した「クリムト展 ウィーンと日本 1900」のスペシャルサポーターであり、音声ガイドのゲストナレーターも務めた稲垣吾郎さんがクリムトへの熱い思いを語ってくれました。2018年、舞台「No.9-不滅の旋律-」でベートーヴェンを演じた稲垣さんは、34メートル超の絵物語『ベートーヴェン・フリーズ』の原寸大複製や『ユディトI』を前に、何を思ったのでしょうか。

【関連画像】クリムトの傑作『ベートーヴェン・フリーズ』の原寸大複製に見入る稲垣さん

●芸術の都ウィーンの英雄、ベートーヴェン&クリムト

稲垣吾郎さん(以下、敬称略) 2018年春、舞台でベートーヴェンを演じるにあたって彼の住んだ家や墓地、指揮した場所などをたどるテレビ番組に出演させていただきました。もともとヨーロッパの歴史や文化には興味がありましたが、初めて訪れたウィーンでは貴重な時間を過ごすことができました。

 収録の合間には美術館にも足を運び、クリムトの絵を何点か見て回りました。もちろん、クリムトの絵はすてきだという認識がありましたが、そこまで意識をしてはいなかった。(クリムトの代表作の)『接吻(せっぷん)』などを目の当たりにして、その華やかさ、繊細さ、圧倒的な存在感に心を奪われました。(※『接吻は』展覧会への出展はなし)

 その時は、この『ベートーヴェン・フリーズ』を見ることができなかったので、今回展示される原寸大複製を楽しみにしていました。

―― クリムトがベートーヴェンの交響曲第9番に着想を得た『ベートーヴェン・フリーズ』をご覧になっていかがですか。

天使の聖歌隊が合唱する「第九」のシーンに感動

稲垣 すごいです、圧倒されてしまって。心をわしづかみにされてしまいました。やっぱり、『歓喜の歌』にたたえられて人々に幸福がもたらされている最後のシーン(下絵参照)が感動的。自分が演じたベートーヴェンの風景を思い出してしまいます。ベートーヴェンは今後も演じたい役。(これを見たことで)今後は違う気持ちで演じられる気がします。見られてよかった、感動しました。

30秒で分かる『ベートーヴェン・フリーズ』

クリムトが、約100年前に同じくウィーンで活躍したベートーヴェンの『交響曲第9番』に着想を得て描いた。金色の甲冑(かっちゅう)をまとう騎士が、幸福を求めて「敵対する力」に向かい、楽園にたどり着くまでの旅を描いた34メートル超の絵物語。悪意に満ちた巨大な怪物や死、狂喜、欲望などを乗り越え、天使たちの歓喜の合唱のなか、接吻を交わす男女の姿で表される楽園に到達する

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最終更新:5/23(木) 10:11
日経ARIA

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