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薬の副作用 排尿阻害やめまい、手や足先のしびれにも影響

5/24(金) 7:00配信

NEWS ポストセブン

「尿切れが悪く、何度もトイレに行ってしまう」「いつも残尿感がある」──これらの症状を“若い頃とは違うから”で片付けてしまってはいけない。

「50歳以上の男性の約3割、70歳以上の約8割は前立腺肥大だといわれていて、前立腺が大きくなることで尿道が狭くなるので尿が出にくくなる。しかし、それとは別に、薬の副作用によって排尿が阻害されている可能性もある」

 そう指摘するのは池袋セルフメディケーションの薬剤師・長澤育弘氏だ。

「鼻炎や皮膚疾患など、アレルギー症状を抑える薬のなかには、副作用で尿道が収縮してしまい尿の通りが悪くなるものがあります。すると尿意を催してトイレに行っても出にくかったり、尿が出し切れずにトイレに行く回数が増えたりしてしまうケースがある」(以下、「 」内はすべて長澤氏)

 こうした症状を副作用として持つ薬もある。服用しているなら、疑ってみたほうがいい。“見分け方”にはこんな目安がある。

「薬の副作用が原因の場合は、排尿時に性器の根元付近に痛みを伴うことが多い。一方、加齢による前立腺肥大では、痛みが伴うことはあまりありません」

 加齢によるものと思い込みがちな肘や膝など関節の痛みも、薬の副作用が原因かを見極める必要がある。

「普通の関節痛は『膝だけ』『肘だけ』というように局所的に起こりますが、薬剤性の場合、原因となる物質が血管を通って全身に行き渡るため、複数の関節が同時に痛むケースが多い」

 立ちくらみやめまいも「歳のせい」とは限らないので注意したい。

「神経系の薬などを飲んでいる人は、薬が効きすぎて立ちくらみやめまいを起こすことがあります。脳の機能が一時的に低下することが原因なので、これらの症状だけでなく、眠気を伴うことが多い。副作用でない場合は、眠気を伴うことはありません」

◆自己判断で中断しない

 薬剤性か否かの見分けが難しいのが、手や足先のしびれだ。

「ジンジンとしたしびれは、降圧剤によって血流が悪くなるために起こることがあります。一方、ビリビリと感じるしびれは、高脂血症薬などの副作用で細胞の表面を構成しているコレステロールが減り、細胞が壊れることで生じることがある」

 もちろん、自覚症状だけで最終的な判断は下せない。いま起きている症状が「薬の副作用かもしれない」と思っても、自己判断で服用を中止するのは非常に危険だ。

「受診して、本当に副作用によるものかどうかをまず確認すること。もし薬による症状である疑いが強いようであれば、副作用が出にくい代替薬はないか、減薬はできないかなど、医師とよく相談してください」

 どんな薬にも、効能とともに副作用のリスクがある。上手に薬と付き合っていただきたい。

※週刊ポスト2019年5月31日号

最終更新:5/24(金) 7:00
NEWS ポストセブン

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