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スターバックス流の考え方。組織と従業員は信頼関係で結ばれている

5/24(金) 8:12配信

ライフハッカー[日本版]

『スターバックス流 最高の育て方』(毛利英昭 著、総合法令出版)は、2005年4月に発刊された『勝ち組の人材マネジメント―スターバックス急成長を支える自律型組織に学ぶ』の増補改訂版。

【画像】スターバックス流の考え方。組織と従業員は信頼関係で結ばれている

14年もの歳月を経ているわけですが、改めて世に出したことには理由があるのだそうです。

実は、今でも当時の本を片手に、私を尋ねてくださる方がいます。

会社を変えようと業務改革に挑む建設会社の方。「こんな組織を作りたいと思っている」と、付箋だらけの本を片手に尋ねて下さった経営者の方。本書の内容に共感して参考にして頂いている方がまだいらっしゃる。

それならもう一度、陽の目を見させてやろう。そう思った次第です。(「はじめに」より)

でも、なぜスターバックスには他業種をも惹きつける魅力があるのでしょうか?

そのポイントは、「指示命令型」と「自律型」に大別される流通サービス行における人材マネジメントのあり方だと著者は指摘しています。

いうまでもなく「指示命令型」とは、「なにをすべきか」という方針や「どのようにすべきか」という方法論をトップから末端へ指示して進めるやり方です。

一方、スターバックスは「自律型」。

あえてマニュアルをつくらず現場のパートナーの自主的な判断に任せる運営を行うことで、顧客の多様性に対応する仕組みをとり、従来のチェーン店とはまったく違ったシステムをつくり上げているということです。

こうした基本を踏まえたうえで、きょうは第3部「透明性と納得性の高い制度を作る」内の第7章「スターバックス流の考え方」に焦点を当ててみたいと思います。

人間関係によって結ばれた組織

結束力の強い組織とは、信頼関係によってしっかり結ばれている組織。

逆にいえば、ヒエラルキー型の組織のなか、年功序列でポストが与えられ、終身雇用制度に守られるということが組織を維持する力となっているような時代は終わりつつあるということです。

したがってこれからは、お互いに尊敬し信頼し合う人間関係によって結束力を高めた組織、そして人間同士の相互補完によって組織的能力を高めていくような組織づくりが求められてくるのではないかと著者は記しています。

すなわち、それこそがスターバックスが目指す組織のありかた。

なお、こうした人間関係を大切にする組織運営のベースになっているのは、コーチングの手法である「コンピテンシー」という考え方なのだといいます。

スターバックスコーヒージャパンの人事制度は、存在意義や価値観を表すミッションステートメントを最上位に掲げ、それをブレークダウンしたコンピテンシーを中心に据えているのだそうです。

そうして、評価制度や人材開発などすべての人事制度が組み立てられているということ。そして、その柱としては、4つの基本的な考え方が示されているのだとか。

少し長いですが、引用しておきましょう。

(1) Employer of Choiceとなるための仕組み作り 働きやすく魅力的な職場環境を作り上げ、働く人に選ばれる会社となるように人材マネジメントシステムを築くことを表しています。

顧客価値の最大化をもたらすためには、顧客満足度を高める努力が必要ですが、顧客にそれだけの価値を提供するのは生き生きとしたパートナーであり、彼らを迎え入れ育てあげる仕組みを考えようということです。

(2) Pay for Fairnessを実践するという考え方 期待される成果を明確にし、それを正しく評価し、処遇する仕組みを構築することです。

ケーススタディによる評価者の研修を徹底的に行い公平な評価を行います。

(3) Psychological Benefitを創出する組織マネジメント 従業員の処遇は経済的な安定だけでなく、精神的に安心して働ける環境も提供する、人に優しい企業となることを目指しています。

(4) Mission Managementを可能にする 企業価値を継続的に高めていくためにも、人事処遇の軸がぶれないようにするためにも、ミッションを基軸に人事諸制度を含めた社内のシステムを構築していきます。

(出典:神戸大学大学院経営学研究科社会人MBAコース・ビジネスシステム応用研究ミニプロジェクト発表会資料)

(以上161~162ページより)

スターバックスではこのように、常に人を中心に据えた考え方を基盤としているということ。

ここからパートナーの成長を促す人材育成制度や評価制度がつくられ、納得性の高い報酬制度に結びついた人事制度が構築されているというわけです。

いわば、「会社は従業員を大切にしている」というメッセージを諸制度のなかに取り入れることにより、従業員は会社の思いを感じ、ミッションを理解し、ミッションに沿って行動するという好循環が生まれているのです。(160ページより)

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最終更新:5/24(金) 8:12
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