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筋トレにまつわるQ&A「有酸素運動はやらなくてもいいですよね?」

5/24(金) 7:00配信

Tarzan Web

「どうすれば、最速でカラダを大きくできるの?」。筋肉は魔法のようにムクムクと大きくはならない。が、基礎を守れていれば最速で肥大する。日本体育大学運動器外傷学研究室・岡田隆先生に教えていただきました。

Q:有酸素運動はやらなくてもいいですよね?

適切にプラスすると最速で理想ボディへ
ランなどの有酸素運動は不要と断言する筋トレ派は少なくない。ボディビルダーの大半も、有酸素に汗を流すのは減量期のみ。確かに筋トレと有酸素は両立しにくいのだ。

筋肉のタンパク質に限らず、細胞内の体脂肪やグリコーゲンは分解と合成を繰り返す新陳代謝を続ける。筋トレは合成を優位にする同化作用を高め、有酸素は分解を優位にする異化作用を高める。

この切り替えを差配するのが、細胞に潜むAMPキナーゼという酵素。有酸素などで細胞内のエネルギーが減るとスイッチオン。不足を補うために糖質と脂質の代謝を促して異化を優位にしつつ、筋肉のタンパク質合成を促すmTOR系による同化を邪魔する。筋肉が増えると代謝も増えてエネルギーを浪費するからだ。

でも、有酸素は筋トレを引っ張る悪玉とは言い切れない。第一に有酸素は無駄な体脂肪を燃やし、鍛えた筋肉をアピールしやすい。減量期のボディビルダーが有酸素を行う理由だ。そして有酸素は心肺機能を上げて持久力を高める。「筋トレで追い込むには心肺が強くないとダメ。心肺が先にバテると筋肉がまだ元気なのに中途半端でセッションを終えることになります」(日本体育大学の岡田隆准教授)

また有酸素で毛細血管が発達すると筋肉が求める酸素と栄養が届き、成長を助ける。

ただ長時間の有酸素を筋トレと一緒にやるのは考えもの。動物実験で筋トレ単独と比べると、筋トレ→有酸素の順だと筋肉のタンパク質合成は低下し、有酸素→筋トレだと筋肉のタンパク質合成は上向く。

とはいえ、有酸素で疲弊してから質の高い筋トレを行うのは不可能。朝ラン、夕方筋トレという具合に筋トレと有酸素を6時間以上離すと疲労も抜けてデメリットは生じにくい。筋トレのオフ日に有酸素を行うのも一案。

作った体型は週1ペースで保つ

エントリー層には少々気の早い話題だが、思い描いたカラダが手に入ったら、その後はどうすべきか。

筋トレをやめると、筋分解が進んで旧体型に急接近。しかもカラダ作りに費やした時間の倍の速さでボディラインは崩れる。筋トレから完全撤退するのはNG。体型維持が狙いなら負荷をキープした週1ペースで十分。

でも週1回だと一度サボると2週間空き、その間にやる気が萎えてドロップアウトする危険もある。せっかく習慣になったのだから、週2回ペースで鍛えつつ、「1回はサボってもOK!」と気楽に構えたい。

取材・文/井上健二(初出『Tarzan』No.739・2018年4月5日発売)

最終更新:5/24(金) 7:00
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