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ECBの4月の政策理事会のAccount-Uncomfortably below

5/24(金) 10:39配信

NRI研究員の時事解説

はじめに

4月の政策理事会の議事要旨(Account)は、政策理事会メンバーの間で景気の低迷が一時的ではないリスクが意識されたことを示唆している。一方で、そうしたリスクへの対応策については、まだ具体的な議論に至っていないようだ。

経済情勢の判断

執行部説明の中で、プラート理事は、足元で個人消費の減速に歯止めがかかった点を指摘するとともに、雇用や所得のようなファンダメンタルズが良好に維持されている点を強調した。

加えて、それ以前の減速の要因を、原油価格の上昇(による購買力低下)、環境対策に伴う自動車の供給制約、マクロ経済の不透明性増加、および個別国の特殊事情と整理し、一時的な側面も強いとの見方を示唆した。

これに対し、設備投資については、当面はより減速したペースでの拡大に止まるとの見方を示した。この点に関しては、海外要因の大きさを示唆しており、グローバルに見ても製造業関連の指標が低迷し、かつ貿易量が(1月時点で)減速している点を指摘した。
なかでも輸出に関しては、ユーロ圏の域外向けと域内向けの双方が減速し、短期で回復する兆しが見えない(no immediate recovery was in sight)とやや強い表現で懸念を示している。

政策理事会メンバーも、こうした見方に概ね(generally)同意した。つまり、一時的な要因の影響は剥落しつつあるが、海外経済からの逆風(headwinds)は影響し続けているとの理解を示した。特に貿易については、中国経済の減速に歯止めがかかった点を歓迎する一方で、貿易摩擦やBrexitに関する不透明性がむしろ高まったことへの懸念が示されている。

もちろん、中国経済の減速は貿易摩擦と無関係でないが、経済対策の効果によって減速に歯止めがかかることは考えられる。しかし欧州にとっては、仮に米中間の摩擦が沈静化しても、米欧間での自動車を中心とする交渉が本格化するリスクも高く、貿易摩擦が不透明性の源泉であり続けることに注意する必要がある。

その上で、政策理事会メンバーは、根強い「soft patch」の意味合いについて議論しており、今回のストレスが輸出から生産へ波及しているため、経常収支が黒字であるユーロ圏は相対的に影響を受けやすい点や、域内では特定国に影響が目立つ点が指摘されている。

政策理事会メンバーからは、「soft patch」が一時的に止まり、追加的なショックがなければ堅調な成長へ回帰するとのメインシナリオにも懸念が表明された。これに対しては、過去にも一時的な減速は数多く見られたとの指摘や、サービス部門は堅調さを維持しているとの反論も示された。ただし、金融市場が(4月政策委員会の時点で)安定を取り戻し、それはフォワードルッキングな意味合いを持つとの指摘は、現在は説得力が低下している面もあろう。

実際、プラート理事も政策理事会メンバーも景気の先行きについては下方リスクが相対的に大きい点で一致している。

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最終更新:5/24(金) 10:39
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