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小児科医ママが、フォローアップミルクを推奨しない理由とは?

5/24(金) 9:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

※子育ての悩みは色々ありますが、「食事」に関して頭を抱えてしまうことは珍しくありません。子供の成長には何が重要で、どのように食べさせたらいいのか…考えれば考えるほど行き詰まりを感じてしまう方も多いでしょう。本連載では都内のクリニックで年間1万人もの子どもを診察する工藤紀子小児科医が、赤ちゃんの発達に欠かせない5つの栄養素と、その栄養素の与え方を説明していきます。

毎回の食事から摂取するしかない「亜鉛」

前回(関連記事:『 小児科医ママが語る子どもの栄養…味覚を育む「亜鉛」の重要性 』)説明した通り、「亜鉛」は身体中の様々な部分に存在していて、およそ300種類以上の酵素の活性化に関わり、健康に過ごすために必要なたくさんの役割を果たしています。子どもについても同様で、亜鉛には以下3つの役割があります。これを見れば、子どもの成長にとっていかに亜鉛が大切なのか、離乳食の時期はしっかり亜鉛を摂らせないといけないのか、わかるでしょう。

(1)おいしいものをおいしいと感じる「味覚形成」の役割

(2)元気な皮膚と体をつくる「成長発育や免疫の鍵」となる役割

(3)赤血球を作り「貧血を防ぐ」役割

実は亜鉛は今も研究段階の栄養素で、これら以外の役割に血糖のコントロールや生殖機能の維持、老化などにも関与するといわれています。今回は離乳食時期とはあまり関連がないので、詳しく述べていません。

■亜鉛は体に貯蔵できるのか

このように大切な役割のある亜鉛ですが、我々の体に貯蔵することはできるのでしょうか。以前お話しした鉄は、ある程度、体内に蓄えておくことができました。しかし残念ながら亜鉛は蓄えておくことができません。

そのため日々亜鉛が含まれる食材を食べて、常に亜鉛をある程度体内に維持しておかなくてはなりません。亜鉛は、日頃から食べ続けることによって保たれる栄養素なのです。

無理に「フォローアップミルク」に変える必要はない

■母乳のなかの亜鉛

最近、母親自身がダイエットをしたり、偏った食生活を送ったりすることにより、母親の体内に亜鉛が少ない状態になり、母乳中の亜鉛も減ってきているといわれています。そして母乳に含まれる亜鉛は、最初のころ(初乳)が一番高く、そのあとドンドン減ってきて生後3~4ヵ月にはほとんどなくなってしまいます。そこで生後5ヵ月から始める離乳食からの亜鉛摂取が大切になってくるのです。

■フォローアップミルクに含まれていない亜鉛

フォローアップミルクという種類のミルクがあります。これは離乳食では補えきれない栄養と考えられている「鉄」と「カルシウム」、「ビタミンD」を補充するものです。育児用の通常のミルクには亜鉛は含まれていますが、日本で売られているフォローアップミルクに亜鉛は含まれていません。

生後9ヵ月になったからといって育児用ミルクからフォローアップミルクに変更する必要はありません。また離乳食が進んでいないことだけを理由に、フォローアップミルクに変えると、離乳食からもミルクからも亜鉛が摂取できなくなり、亜鉛が足りなくなるという状態に陥ってしまうため注意が必要です。

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最終更新:5/24(金) 9:00
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