ここから本文です

不快な貧乏ゆすりに意外な効果、実は「良いクセ」だった!?

5/24(金) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

 最近、さまざまな生物の“ざんねん”な生態や習性が取り上げられ、話題となっています。その一方で、私たちの人体にも、実は残念な現象が多々起こっているのです。たとえば、「タンスの角に足の小指をぶつけてしまう」「電車内でつい、うたた寝をしてしまう」など、心当たりがある人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、テレビにも多く出演している工藤孝文先生の最新刊『医者も驚いた!ざんねんな人体のしくみ』(青春出版社)から、そんな人体にまつわる残念な習性や意外な事実について紹介します。

● 電車でつい、うたた寝をしてしまうのはなぜ?

 安全な国ニッポンでは、電車で居眠りしている人をよく見かけます。気がついたら下りる駅を乗り過ごしてしまったという失敗は、多くの人が経験していることでしょう。

 私たち人間が電車でつい眠くなってしまうのは、脳の中で平衡感覚を感知する部分と、覚醒に関わる上行性網様体賦活系という神経系統のしくみが大いに関係しています。私たちの身体は、強く素早く揺れると、その情報が上行性網様体賦活系を活性化し、脳を覚醒させるしくみになっています。しかし、ゆっくり単調なリズムで揺れると、上行性網様体賦活系の働きが弱まり、自然と眠くなるようにできています。

 赤ちゃんなどが、ゆりかごで揺らされていたり、お母さんにだっこされてゆっくり揺らされていると眠りにつくのは、実はこうした脳のしくみと関係があったわけです。つまり、電車内は、一日の仕事を終えて帰宅途中の大人たちにとっての“ゆりかご”のようなもの。おまけに疲れていたり、アルコールが入っていたりすれば、ついうとうとしてしまうのは至極当然のことなのです。

 とはいえ、車内でぐっすり眠ってしまうのは、防犯上も、健康上も、あまり良いこととはいえません。ガムを噛むなど、自分なりの対策をとることをおすすめします。

● “あの残念なクセ”が幸せホルモンを増やす!?

 打ち合わせや会議の途中、ふと相手の足元を見たとき、片足がリズミカルに動いているのに気がついて、ちょっと残念な気分になったことはありませんか。このような貧乏ゆすりは、昔から良くないクセや残念なクセとされ、子どもがやっていると大人は「みっともないからやめなさい」と叱ったものです。

 ところが、最近になって、貧乏ゆすりに意外な効果があることがわかってきました。実は、貧乏ゆすりをすると、“幸せホルモン”の異名を持つセロトニンの脳内分泌が増えるというのです。セロトニンとは、私たちの心に安らぎをもたらしたり、ノルアドレナリンやドーパミンといった神経伝達物質の作用をうまく制御したりしてくれる、非常に重要なホルモンのひとつ。ストレスがたまったり、睡眠不足や不規則な生活が続いてセロトニンの分泌が減ると、心身がリラックスできなくなり、気分がうつ的になったりします。

 では、どうすれば私たちはセロトニンを増やすことができるのでしょうか。有効なのは、リズム運動です。ウォーキングや音楽に合わせた軽い体操、ダンスなど、規則的なリズムを繰り返す運動をすると、セロトニンの分泌が高まることがわかっています。

 そこで、貧乏ゆすりです。足などを小刻みに揺らし続ける貧乏ゆすりをすることでも、こうしたリズム運動と同じような効果が期待できるといわれているのです。また、あえて説明するまでもなく、貧乏ゆすりにはイライラを鎮める効果もあるので、ストレス解消にも役立っていると考えられます。

1/2ページ

最終更新:5/24(金) 6:01
ダイヤモンド・オンライン

記事提供社からのご案内(外部サイト)

週刊ダイヤモンド

ダイヤモンド社

2019年6月22日号
発売日6月17日

定価710円(税込み)

特集 最新版 倒産危険度ランキング
忍び寄る大倒産時代の足音
特集2 WSJで読み解く
テスラ危機の真相

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事